アトミクラブ

アトミクラブ通信 NO.173 2021年3月


アトミクラブ通信 NO.173 PDF版

大会参加者の記録報告 No.173


 皆さま こんにちは
 このコロナ禍にあってもお元気にご活躍のことと思います。 早いもので、つい2か月前に明けた2021年は、もう3月、春の訪れを感じる季節になりました。 昨年1月に突然、新型コロナウイルスのニュースが流れ、もう1年以上もコロナに振り回される毎日が続いています。 この1年は日々のコロナ感染状況に気持ちが奪われ、季節感を味わう余裕さえ失いつつありました。
 毎年3月に発行する「アトミ通信」は冬から春への季節の変化を意識して巻頭の挨拶に書いてきたように思います。 まだ寒さの残る2月の中旬に梅が開花し、続いてサクラが追いかけます。 同時に菜の花が緑の中から色鮮やかに黄色い絨毯を敷いていくのもこのシーズンから始まります。 微妙な季節感がいまコロナによって希薄になっている気がします。 早春の季節は少しずつやってきます。ついついその小さな変化を見落としがちになります。 それでも自然はいつもと変りなく時を刻み前へ進んで我々を待っていてくれています。 お花見こそできる状況にありませんが、今年のサクラの開花は3月中旬過ぎ、例年よりすこし早いとか。
 いよいよワクチンの接種も始まりました。 すこしは感染状況に変化が見られることを期待し、いまは我慢の時、厳寒に春を待つつもりで、 コロナ嵐が行き過ぎるのをしっかり巣籠もって待ちましょう。春はもうそこまで来ていますよ〜。

去る2月28日、歴史と伝統を誇る「びわ湖毎日マラソン」が有終の美を飾って76回開催の幕を閉じました。 大会最後の幕引きは富士通の鈴木健吾選手でした。 日本男子マラソンの歴史を変える2時間04分56秒という驚異的な日本記録で飾り、日曜午前の日本列島をビックリさせました。 鈴木選手は後半35k〜40kを14分39秒でカバーし、40k過ぎてからもそのスピードは衰えず他の選手を圧倒してゴールテープを切りました。
 9時15分の早朝スタートにもかかわらず"びわ湖"最後という言葉が後押ししたのでしょうか、今大会は好記録が続出していました。 6分台が4人、7分台が10人、2時間10分を切った選手がなんと42名というハイレベルな大会になりました。 オリンピック代表が出ない中でのこの好記録続出に寝ぼけていた眼がパッと覚めました。 鈴木選手の4分台の好走はコロナ禍で大会出場の場がない我々ランナーにきっと元気と勇気を与えたに違いありません。 勇気といえばあの川内優輝さんも8分を切る7分27秒10位で自己新記録を更新していました。そしてアトミの裕紀(富張)さんも24分台でゴールしていましたね。
 マラソン強化戦略プロジェクトリーダーの瀬古利彦さんはNHKテレビの取材に「日本のマラソン男子のレベルが上がった日」とコメントしていました。 記録を出した鈴木選手も「こんなタイムが出ると思わなかった。 いつも後半落ち込んでいたのでそれを克服するために故障に気をつけて練習してきた。 "びわ湖マラソン"最後の年に大会記録と日本記録が出せてうれしい」とコメントしていました。
 「びわ湖毎日マラソン」はこれまでたくさんの男子のマラソン代表選手を輩出してきました。 長い間、アトミの練習を見ていただいた宇佐美彰朗先生も過去に5回優勝を飾っています。 瀬古選手も宗兄弟もほかの皆さんも代表選手はここで結果を出して世界に出ていきました。 そして今年37年を数えるわがアトミクラブからも毎年、主力メンバーがいつも出場していた大会です。
 その長い歴史を終え今度は大阪に場所を移し"大阪マラソン"と統合して引き継がれます。 今後、テレビの画面にびわ湖の湖面が映らないのはちょっと寂しいですが、多くのマラソンファンを引き付けてくれた大会に感謝です。 長い間、お世話になりました。

この項では1月、2月の報告と3月以降のクラブの取り組みについてお伝えいたします。
 アトミクラブの新年の練習会は1月7日(木)に織田フィールドで始まりました。 ちょうど都内の感染者数が2500人を超え、ピークを迎えた日と重なりました。 翌日には「緊急事態宣言」が出されましたので、今思うとそういう状況の中でよく練習会が実施できたなという思いです。 1月、2月、都合6回予定された貸切練習会の内、実施できたのは2回のみになりました。 「緊急事態宣言」発出に伴もない、あとの4回は夜間の練習会を自粛しました。 いまこの通信を書いている2月末現在でも「緊急事態宣言」はまだ解除されず延長のままです。
 3月は「宣言」の解除があれば第2木曜日11日に織田フィールドにて練習会を開く予定です。 2020陸上年度、最後の練習会になります。3月はこの日1回だけの練習会になります。 練習会当日は「3・11」=くしくも10年前の「東日本大震災」の日と重なりました。 また翌12日は昨年お亡くなりになった「篠原義雄名誉監督」(享年74歳)の命日にもあたります。 当日の本練習前に、東日本大震災によって亡くなられた犠牲者の皆さんと「篠原監督」のご冥福を祈り、 黙祷できればいいかなと思っています。
 織田フィールドが来年4月まで使用不可となり、4月からは代々木公園周回コースに練習の拠点を移し実施していく予定です。 これからは約一年間※にわたり代々木公園内にある約1.16kmの周回コースが我々のホームコースになります。 感染対策を十分に徹底させながら練習メニューなど工夫して実施してまいります。 代々木公園の走路はとても路面が固いので無理すると故障の原因にもなりかねません。 注意して練習に臨みましょう。練習内容は取りあえずインターバル練習が主体となる予定です。
 今後1年間、無理せず、故障なしでふたたび織田フィールドに舞い戻れたらいいですね。
※織田フィールドの開放日程が変わる可能性もあるのでその際は伝言板などで告知いたします。

昨年、開かれる予定だった「東京五輪・パラリンピック」が延期され、今年7月の開催まであと5か月を切ってきました。 ここまで迫った五輪・パラ開催ですが、1月に実施した世論調査によるとこのコロナ禍では中止、 または延期と答えている方がかなりの割合あったようです。
 そんなさ中、森喜朗大会組織委員会会長の女性をめぐる発言が物議をかもし、開催まであと5か月という時点で森会長辞任、 五輪・パラの橋本聖子大臣が急遽、その要職につくという一幕がありました。 IOCは今のところ「東京五輪・パラ」の開催方針を変えていませんが、 いまの世界の感染状況をみると果たして実施できるのか、 あと5か月という期間で開催の体制が整えられるのか心配になるところです。 橋本聖子新会長にはこのコロナ禍で大変な時期に世界最大のスポーツイベントを安全で、 かつ安心に開催できるよう手腕を発揮していただきたいものです。 「東京五輪・パラ」がコロナ禍にあっても開催できたと後世に伝えられる場であってほしいです。
 五輪・パラは4年に一度の世界最大のスポーツの祭典と謳われているように世界のトップアスリートたちが集結し、 最高の舞台で競技が繰り広げられます。 中止、もしくは延期を求める声も多い中、個人的な考えで恐縮ですが、できるだけ開催してほしいこと、 そしてトップアスリートの最高のパフォーマンスを間近にそして存分に見たい気持ちがあります。 とくに陸上競技のトラック種目には胸を躍らせております。 短距離・中距離・長距離種目は自国開催なのでおそらく予選から決勝まで十分に時間を使ったテレビ中継があると期待しています。 もちろんロード種目のマラソンについてもしかりです。 世界を一つにできる五輪・パラの開催をいまから心待ちにしているのは私一人だけではないと思います。

2月13日の深夜、福島県沖を震源とする大きな地震がありました。 思わず10年前の3月11日の「東日本大震災」を想起してしまいました。 10年前の震災直後は、いまのコロナ禍と同じように日本の国全体が震災一色になり重苦しい雰囲気が流れていました。 当時の事を思い出すために、すこし遡りますが、以下は2011年5月発行の「アトミクラブ通信113号」の巻頭に書いた当時の内容を抜粋の形で採録いたしました。 ご容赦願います。 2011年以降に入会された方には、その当時のアトミのメンバーがどのようにしていたかを知っていただくために古い話を持ち出しました。 ご一読いただければ幸いです。
 前号を皆様にお送りしてから間もない3月11日午後2時46分、 東北・太平洋沖を震源とする我が国の観測史上最大のマグニチュード9.0の巨大地震が東日本一帯を襲いました。 最初はグラっときたかなと思われた揺れは、次第に大きな揺れに変わってゆき、その後、何分にもわたって揺れ続きました。 東日本大震災は地震のみならず想像を絶する大津波と原発事故を伴い、この日本に人的、物的な大きな被害をもたらしました。 被災地では建物の倒半壊、道路の亀裂、鉄道の断線や水、ガス、電気、燃料などライフラインがずたずたに裂かれ、家族を失い、 家を流された方々の悲しみをテレビの映像を見るにつけ涙する毎日でした。 ここに被災された皆様に謹んでお見舞い申し上げます。
 あの日以来、この首都圏では交通機関が数日間に亘って乱れ、 その後に続く計画停電や経済の停滞などで生活は一変し毎日、流れる震災関連のニュースは、いまも重苦しい空気を伝えています。 それでも最近は被災地の仮設住宅の入居やライフラインの復旧もみられ、明るい話題もちらほら見られるようになってきました。 こんな悲惨な状況の中で前向きに立ち直っていく被災地の方たちの姿を見ると、逆にこちらが勇気をもらい、そのひたむきさに感動すらおぼえます。 どうか被災地の早い復興を祈らずにはいられません。
 地震と津波は福島の第一原発の水蒸気爆発や放射線汚染を引き起こし、地域住民の避難や電源の供給に大きな影響を及ぼしています。 3月11日以降、われわれランナーにとっても華美な行事の自粛や節電の影響もあって、各地のマラソン大会はほとんどが中止になりました。 そして我々が日頃の練習の中心にしている織田フィールドも4月から6月にかけて(7月以降は不明)は節電のため夜間の照明をやめるという通達が出て使用が不可となったのは本当に辛いことでした。 おそらく、これからもさまざまな不便を感じる時があると思われますが、被災されている皆さんに比べれば我々、 日々走れることに感謝し、前を向いて頑張って行こうと思います。 今後、練習計画や練習場所についてはいろいろ変えていくこともあります。
(2011年5月「アトミクラブ通信113号」より抜粋)

2月11日(木)午後を使って今年に入って2回目の練習会を開きました。当日は強風下にありながらも気温は13、14度に推移し、 いくぶん春らしさを感じられる休日練習会になりました。 練習会の内容は約14か月ぶりの5000mタイムトライアルを30分単位で二組行い、間を挟んで長江隆行さん講師による「動きづくりトレーニング」が組まれました。 当日は最終的にご家族も含め80人近くが緊急事態宣言下にもかかわらず顔を見せたのではないでしょうか。

@<5000mタイムトライアル 2回実施>
5000mタイムトライアルを2組に分けて行いました。
記録報告には女子10名、男子30名が記載されていますがおよそ70名近いメンバーがスタート位置に立っていたと思います。

A<長江式「動き作りトレーニング」教室>
は前半基礎編、 後半応用編でおよそ30分ずつ2回に分けて行われました。 「動き作りは、全身を使うことにより、身体全体の可動域を広げ、全身に血液をいち早く送り身体を温め、ご自身の癖を修正するヒントを見つけ、 ケガ防止にも繋がる効果があります。 是非いろいろ体験していただき、ご自身のトレーニングにも取入れていただけると幸いです。」と長江さんのコメントにありました。
<1回目>
は、片足立ち等での体幹動作、上半身3種類、股関節周辺を歩きながら数種類行い、上体ひねり、 スキップ動作、腿上げ、 蹴り上げからの流し等基本動作を中心に行われました。
<2回目>
は、応用編で骨盤を前後に動かす動作、地面との反発をもらう動作、立ち位置から流しに繋げられる動作、 推進力を付ける動作等を長江さんの熱の入った解説にみな聞き入りました。 長江さん、ありがとうございました。またお願いいたします。

毎年のことですが、過日、2021年度(2021年1月〜2021年12月)「年会費支払いのお願い」と 「2021年度陸連登録更新」の受付を開始する案内をお送りいたしました。  2021年度も会員継続を希望の方、また陸連登録を希望の方は、同封の払込取扱票にてご送金いただけますようお願いします。 なお、2年間会費が未納の場合、規約上、退会扱いになりますのでご注意ください。お支払は3月19日(金)までにお願いいたします。
詳細はホームページの「アトミクラブ 2021年度 お願いとお知らせ」を参照ください。

<代々木公園からのお知らせ>から転載です。
【「代々木公園陸上競技場」利用休止のご案内】
日頃より、代々木公園をご利用いただきありがとうございます。
「代々木公園陸上競技場」は、東京オリンピック・パラリンピックと3種公認陸上競技場としてのメンテナンスを行うなど、 当分の間ご利用ができません。〈陸上競技場利用休止期間〉令和3年3月22日(月)〜当分の間 (※日程は決定次第HP等でご案内いたします。)
※令和3年2月16日(火)の陸上競技場「4月分の抽選会」、それ以降の抽選会も当分の間行いません。皆さまには大変ご不便ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解ご協力のほどよろしくお願いいたします。         
2021年2月 9日 代々木公園サービスセンター

<練習会報告> 2021年1月〜2月の練習会の内容
1月 7日  8000m〜10000m ペース走
1月15日  緊急事態宣言により練習会中止
1月22日  緊急事態宣言により練習会中止
1月29日  緊急事態宣言により練習会中止
2月 4日  緊急事態宣言により練習会中止
2月11日  <特別イベント>
 5000mTT2回実施、長江「動き作りトレーニング」講義
2月18日  緊急事態宣言により練習会中止
2月25日  緊急事態宣言により練習会中止


2021年3月1日更新
           
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