アトミクラブ
ウルトラデビューは南アフリカがおすすめ
能登晴美さん

のとっちのアフリカ紀行「コムラッヅ89km(大会6月16日)」

 ただ「南アフリカに行ってみたい!」というだけで、フルマラソンしか走ったことのない私が、コムラッヅマラソン(今年は、ピーター マリッツブルグ〜ダーバン89キロ。全コース舗装道路で、アップダウンを繰り返しながら、全体的には高低差800mを下るコース。)に出ることになった。 コムラッヅとは戦友と言う意味で、第一次世界大戦の兵士を讃えて1921年に始まった大会だそうだ。(1941〜1945年は戦争のため中止)南アフリカは、意外と身近だった!
 長時間の飛行機には閉口するが、現地に着けば、ダーバンのホテルは英語が通じるし、水も、食事も、トイレも安心。
 行く前は、「アフリカでマラソンなんて、舗装道路あるのかなぁ?給水やトイレはどうするんだろう?」って思ってたけど、とんでもない!76回の歴史を誇るウルトラマラソンは、素晴らしかった!!
 スタート10分前ELITE SEEDING(今大会参加の女性の中で、フルマラソンの持ちタイムが4番目に速かった為)のカードをあずけて、スタートライン最前列に案内され、エリート選手扱いの感動と、言葉がわからない不安で、うるうるしちゃったのもつかのま、後ろの1万5千人がどっとスタートラインに押し寄せてきた。
 あっという間に、熱気ムンムン。ノリノリの黒人パワーに圧倒されて、さっきまでの半べそは引っ込んだ。 横で騒いでいた黒人男性が、急にいなくなったかと思ったら、足元で「じょぉぉぉぉ」!?マジ???足にちょっとかかったけど、これから、自分も汗まみれになるんだから、ま、いっか。
 6:00大砲の音とともに、15000人が89キロ先のゴール目指してスタート!スタート前はELITE SEEDINGの見栄と欲があって、練習もしていないのに「目標7:00:00、10位以内、あわよくばそれ以上!」と、思っていたけれど、スタート直後その夢はもろくも崩れ去った。 私以外のELITE SEEDINGの女性はあっという間にいなくなり、それ以外の後ろから来たベテラン女性ランナー達にも、どんどん抜かされた。
 スタート時、寒いから、みんなTシャツや、トレーナーを重ね着してる。沿道に大会のシャツを着ている子がいて、「おっ!応援も気合入ってるなぁ。」と思ったら、手を出して、「早く脱げ!」とか言っている。 へっ?実は、それは、貧しい暮らしの子供たちで、選手達もそれを知っていて、わざとたくさん着て行って、彼らのために置いてくるらしい。 ゴールまで80キロ(キロ表示は1キロごとに、「ゴールまであと何キロ」と表示されている)ぐらいのところだったか、突然冷蔵庫のなかに入ったのかと思うほど寒い地点があって、たちまち、みんなの吐く息が白くなり、体から湯気が出てた。 走りながら、正面から昇る朝日を見たが、どの地点だったかは覚えていない。
 それにしても、長い。 闘争心とか、欲とかがガラガラと崩れていった。「ウルトラって、こうゆうのなんだ。だから、ウルトラやる人って、仙人みたいな人が多いのかな?時間とか、競争相手とかはどうでもよくなっちゃって、結局は自分との戦いになるんだ。 もし、こんな気持ちが、今、2:50:00切りを目指しているフルマラソンで、出てきちゃったら・・・・。やっぱり、ウルトラと、フルは両立できないんじゃないかな?」しゃべりたくても、言葉がわからないので、いろんなことを考えた。 そう!前半何がつらかったって、しゃべれなかったこと!いつも皇居では、しゃべりながら走っているので、気がまぎれるのに、しゃべる相手がいない!いや、みんな声はかけてくれるんだけど、それに答えるためにはすっごく脳みそが疲れる。 そもそも走っているときって、酸素が脳に行き渡らないから、英語を理解するって大変な作業なんだ。
 日が昇ると、明るくなってよく見えるようになってきたせいか、応援も活気付いてきた。「チャイニーズ!チャイニーズ!」の声。 始めのうちは"I'm from Japan!"とか言ってたけど、そのうちめんどくさくなって、チャイニーズでも、ホンコンでもコリアでもにこやかに手を振っていた。 後から来た日本人達(過去最高の16人参加)は"NO! I'm Japanese!"と、強く訴えていたらしい。 その成果あってか、さらに後方の日本人が通るころには、「ジャパニーズ!」も浸透してきたとか・・・。 黒人の子供たちが、黄色人種を見るのが珍しかったのか、「チャイニーズ、チャイニーズ… 」と囁きあっているのは、かわいらしくて印象的だった。
 結構アップダウンが激しく、登りは抜きまくりだが、下りになると、その何十倍もの勢いで、抜かれまくる。黒人のあの長い足は、下りに強くできているのか? 「この大会で、おなかが空いて走れなくなるなんてことは、ありえない!」と、聞いていたけど、ホントだ。沿道の応援の人が出してくれている、ビスケット、チョコレート、バナナ、オレンジ、ピーナツバターをはさんだパン、いろいろあったらしい。
 何と言っても感動したのは、1〜2キロごとにあるオフィシャルの水とスポーツドリンク!スティック状のビニール袋に入っている。 これは画期的!南アフリカではTwo Oceans Marathon(ケープタウン56q)と言う大会でも、このドリンクが使用されているらしい。マッサージなどの救護 も充実していた。
 ラスト6キロぐらいからは高速道路で応援も少なく、長い下りだったので、つらかったが、いよいよダーバンの街にはいると…。 すごい!ラスト2キロは両脇、人・人・人!(ほとんど黒人)まさにVICTORY ROAD!背中や肩をたたいて迎えてくれた。 ちょっと痛かったけど、うれしかったー!!
 それにしても、恐るべしウルトラマラソン下りコース(隔年で下り89キロか、登り87キロ)。 結果は、7:41:08(860(女子21)位/15361人中)で、惨敗!生まれて初めて、レースの翌日、手すりなしで階段を下りられない状態を体験した…。レース直後は「もう、いいや。」 と思ったけど、やっぱり悔しいから、今度は“登りコース”で、10位以内を狙うぞ!そして怒涛のようなアフリカの土産話の中から(抜粋)

以下<notoとmasumi>の伝言版より転載
(ホームページ「マラソンランナーえいじの世界」の中にある伝言板)


★ただいまっ!! 投稿者:noto
  投稿日: 6月18日(月)21時09分36秒

今、うちに帰ってきたよー。いろいろ、しゃべりたいこともあるけど、とりあえず 10日分の復習してから、また、カキコしますねー。   


★5カ国訪問 投稿者:noto
  投稿日: 6月19日(火)06時37分00秒

シンガポール、ジンバブエ、ボツワナ、ナミビア、南アフリカ共和国に、足を踏み入れました。   


★ヴィクトリアの滝 投稿者:noto
  投稿日: 6月19日(火)16時00分49秒

しぶきで、濡れるよって言われていたけど、しぶきなんてもんじゃない!! 滝は遥か眼下なのにスコールが降って来るんだよっ!!!   


★アフリカの大地は赤かった! 投稿者:noto
  投稿日: 6月20日(水)00時42分00秒

 チョベ・サファリではゾウ、カバ、ワニ、ホロホロ鳥、マングース、キリン、バッファロウ、 インパラ、プク、クドゥ (この三種類は、鹿みたいな動物で、いまいち見分けがつきません。 でも、味はインパラが抜群!!) イボイノシシ、ヒヒ、など見ました。 サファリの柵の外でも、当たり前のように歩いています。  ボツワナは、ゾウの国でした。はじめのうちは、次はどんな動物が横切るか、目を皿のようにして、 動物が出ると、みんなはしゃいでいましたが、しまいには、「なんだ、ゾウか・・・。」になってしまいました。   


★あこがれのサザンクロスを見た! 投稿者:noto
  投稿日: 6月20日(水)00時50分59秒

 notoは、星を見るのが好きで、小学校の頃から、「南十字星が見たい!」と思っていました。まさか、こんなに簡単に見られるなんて!ジンバブエやボツワナに行ってよかった!  だって、ダーバンは明るいんだもん。 東京と同じ程度にしか見えなかったよ。 ボツワナのモワナホテルでは、毎晩南十字星が見えて、さそり座も尾っぽの先までしっかり見えたよ。 うれしかったなー。 でも、星座盤持っていくの忘れたから、それしかわかんなかった・・・残念!   


★バオバブの木 投稿者:noto
  投稿日: 6月20日(水)01時04分02秒

 旅行ガイドにも、良く出ているけど、バオバブという木があるんだ。 アフリカ語では、モワナって言うんだって。 ボツワナで泊まったモワナホテルには、敷地の入り口とロビーに、大きなバオバブの木がありました。   


★マーライオン 投稿者:noto
  投稿日: 6月20日(水)01時17分33秒

 シンガポールでちゃんとマーライオン見てきたよ。噂に違わぬ、どうでもいい代物だった。 ナミビアでは、とんだ猿芝居を見せられたけど、パスポートのはんこを増やしに行っただけだから、 別にいっか。芝居の内容知りたい? いかにも貧しそうな少年が家を見せてくれるんだけど、掘っ建て小屋みたいな家の中はよく見ると、立派すぎるソファーがあったり、のとが欲しいと思うようなマウンテンバイクがあったり、shimanoの立派な釣り竿があったりするんだよ。 さっき目の前を通った女の子が、パンを持って帰ってきて「6q先のパン屋まで朝から買いに行っていた」とか、子供を負ぶった女性が二人ぶらぶらしてて「一緒に写真を撮らせて下さい」と言われるのを待っていたりとか・・・。 ナミビアへの入出国は、チョベ・サファリと同じガイドさんが連れていってくれたんだけど、サファリの時の、あの沢山の動物達のお出ましは、本物だと信じたい!   


★ニャムニャムって知ってる? 投稿者:noto
  投稿日: 6月20日(水)01時34分43秒

 ジンバブエで青空市場みたいのに行った。 そこで見かけたんだけど、へびのような竜のような動物の置物や飾り。「これ何?」って聞くとみんな「ニャムニャム」って答えるんだ。 はぁ???なんじゃそりゃ。ガイドさんに聞くと、「ザンベジ川に住むものすごく大きな蛇だ」って言うんだ。 へぇーっと思って、首飾りを買った。 で、ビクトリアフォールズの空港で時間つぶしに免税店を見ていたら、ここにも「ニャムニャム」の置物が! やっぱり気になって免税店のお兄さんに「これ何?」ってきいたら、やっぱり「ニャムニャムだ」って言うんだ。 「what's nyamnyam?」って聞いたら「カリバ湖(ザンベジ川とつながってます)に住む巨大な蛇で、「それをかたどった置物は幸運をもたらす」「ホントに生きてんの?ほんとにいる動物?」「そうだ。」「どのくらい、おっきいの?」免税店のお兄ちゃんは現地の人ではなかったらしく、ジンバブエ人風の警備員のおじさんに、何語かわからない言葉で聞いた後、「全体を見た人は、まだ、いない。」っだって!!! もーおっかしくて、おかしくて! ようするに、ビクトリアフォールズの人々がみんな、幸運をもたらすと信じている、伝説の生き物みたい。 うさんくさいけど、でも、気に入っちゃった!   


★ダーバンで日の出の儀式? 投稿者:noto
  投稿日: 6月21日(木)01時29分58秒

 レースが終わった、南アフリカでの最終日、朝海岸をお散歩した。 一人で階段を下りれないほど足が痛かったので、とてもゆっくり歩いた。 海岸に黒人女性の団体が二組、何やら太鼓をたたいたり、歌ったりしていた。 みんな白い布をまとい、中には背中に十字の入った、緑色の布をまとっている人もいた。 どうやら、キリスト教らしい。 一つの団体は、日の出前に早々と引き上げていたようだった が、もう一つの団体は、日が昇ると、いよいよにぎやかになり、太鼓をたたいて、歌を歌って、 火を灯したろうそくを持ち、海へ膝くらいまでじゃぶじゃぶ入って行く人もいて・・・  こんなにぎやかなキリスト教初めて見た!  ひとしきり、歌ったら、海から上がってきて、それぞれおもむろに普段着に着替えはじめて、いつのまにか、儀式は終わっていた・・・。 なんだったんだ???それに、海水、洗わずに服着替えちゃったけど、ベタベタしないのかなぁ? ま、アフリカ人はそんなこと気にしないんでしょ。


| アトミを繋ぐ |