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第29回 パリマラソン報告 山村洪一さん |
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2005年のパリマラソン、第29回大会に参加してきましたのでご報告申し上げます。
2004年のアテネパラリンピックの帰りにパリに立ち寄り、トイレを探して凱旋門からシャンゼリゼ通りをうろついた際、
パリマラソンがここを走ると聞いて「よし、おらもパリを走るだ!」と思ったのがきっかけとなりました。
その後、タイミング良く袴田さんからパリマラソンのお誘いを受け参加を決めました。
エントリーに当たって困ったのは医師の健康診断書の提出でした。
海老名にある病院、何箇所かに電話して聞いたら「その手の診断書は発行していない」とのこと。
提出の締め切りは迫るし、困って熊本にいる弟に書いてもらうことにしました。
主な行動日程は次の通りです。
1日目 4月 7日 木曜日 | 成田集合後、JAL405 便でパリに向かう。 現地時間 16:35 にパリ着。 |
2日目 4月 8日 金曜日 | 朝食後、ゼッケン交換に向かう。 夜は、パリ国際大学都市 日本館での催しに参加。 |
3日目 4月 9日 土曜日 | 大会前日というのに、昨夜の暴飲・暴食がたたって下痢。一日ベッドで寝ていました。 四時頃、えっちゃん(袴田さん)が作ってくれた餅入りスープで生き返る。 |
4日目 4月10日 日曜日 | 大会当日。 |
今回のエントリー人数は、34,701人。うちパリ在住者が 10,054人。パリ以外のフランス人が 15,616人。
外国からの参加が 9,021人ということでした。また、男女別では 男性が 29,496 名、女性が 5,205 名です。
国別のエントリー数では、日本は十位に入っていませんでした。
それ以外に、案内のパンフレットには準備したボトルの数が 400,000 本だとか、バナナが 12トン、オレンジが 17トンなどと書いてありました。
大会にはペースメーカーがついて、3時間なら赤色の風船、3時間15分なら黄色の風船と色分けされた風船をつけて走ってくれます。
僕は途中で3時間半のブルーの風船は追い抜きましたが、黄色の風船はついに見ることが出来ませんでした。
泊まったホテルはスタートの凱旋門から 2・3分の距離にあったおかげで、
スタート前のトイレの心配をする必要が無く、気持ちよくアップをする事ができました。
スタート15分ほど前にホテルを出てスタートラインに向かいました。
スタートはゼッケン番号の順にならびます。
僕のゼッケンは20694で、右側に 「3h30」 の印刷がしてあります。
選手と応援者を分けるためのフェンスが有るため、なかなか中に入れません。
やっと狭い入口をみつけて入ろうとすると前に並んだ選手がなにやら文句を言って前に出してくれません。
しかたなく、そのままの位置で待っていましたら、スタートの何分か前になって急に選手が動き出し中に入ることが出来ました。
スタート地点の近くにはトイレが無く、地面に座り込んで小便を始める人もいます。
地面が濡れているのはどうやら、このせいらしいです。
人混みの中にいると暖かいのでゼッケン交換のときに貰ったビニールポンチョを脱いで捨てました。
このゴミが足元に散乱しているのと、地面の濡れているのを気にしているうちにスタート。
それにしても足元が悪くて歩きにくいです。
いよいよスタートの8時45分です。しらないうちに前が動き出しました。
@スタートから5キロ地点
24分07秒で通過です。
キロ表示は5キロごとにしか無いと決め込んでいたので、ラップも5キロごとに23分20秒をめやすに走ろうと思っていました。
実際には1キロごとに見やすい表示がありました。走り始めて1キロ半ほどはシャンゼリゼ通りを下ってゆきます。
くだりですが、脱ぎ捨てたポンチョなどが散乱していて、とても走りにくかったです。
ただ、このくだりをゆっくりと走りすぎたようです。
A5キロから10キロ地点
23分11秒。途中9キロ地点あたりで右折する以外は、
ほとんど真っ直ぐなコンコルドからナシオンの先まで一気に走り抜けます。
ところで、この途中で左足のふくらはぎに痙攣がきました。
アルコールローディングのしすぎでかなり脱水状態になってしまったようです。
| 写真はコンコルド広場を大きく回り込むところです。 右上がエッフル塔です。 |
B10キロから15キロ地点
23分05秒。 ヴァンセンヌの森に入ってゆきます。
この辺りで10分前にスタートした車いすの人たちに何人か会いました。
何人かの人たちが交互に車いすを押しながら走っています。森の中は緑も多く、
とても気持ちよく走ることが出来ましたが、カーブはかなり多かったように思います。
C15キロから20キロ地点
23分13秒。やはり森の中のコースです。
森とはいっても日本で言う郊外の公園の中という感じです。
カーブが多いのでコース取りがうまくいくととても得した気分になります。
15キロ地点のエイドでバナナを摂りたかったのですが、取れませんでした。
D20キロから25キロ地点
23分24秒。 監獄で有名なバスチーユの辺りで道を何度か曲がる以外は、
やはりまっすぐなコースが続きます。
バスチーユの新オペラ座はパリに着いた夜に来たのですが、
走っているときと夜では感じが違っていて気がつかないままに通過してしまいました。
E25キロから30キロ地点
24分02秒。この間にはイギリスのダイアナ妃が事故にあったトンネルを含めて4つのトンネルをくぐります。
と言うことで、ちょっとペースを落としたのですが、これが良くなかったようです。
このあたりシテ島を左に見て走ります。
応援の人にハイタッチをしたら、手を掴まれて後ろにのけぞってしまいました。
F30キロから35キロ地点
24分13秒。疲れが出てきました。痙攣を気にしながらペットボトルの水とオレンジを出来るだけ摂ってきたのですが、
足が動かなくなってきました。
30キロをすぎたところでエッフェル塔を見るのを楽しみにしていたのですが、見落としてしまいました。
G35キロから40キロ地点
24分52秒。ブルゴーニュの森の中を走ります。よし、残り7キロのロングスパートという気持ちが沸いてきません。
キロ表示を見ながら、だらだらと走っていました。途中40キロ地点あたりでワインの私設エイドがありましたので、
こりもせず一杯。これが酸っぱくて一夏を外に置いておいたようなワインでした。
H40キロからゴール
10分21秒。最後のゴール前100メートルだけガンバってラストスパートしました。
だって、横を女の子が追い抜いて行ったものですから、ついつい付いていってしまいました。いやなおやじですね。
で、ゴールタイムはプライベートですが 3時間20分31・2秒だと思います。
| ゴール前のデットヒート? |
夜は近くのレストランで打ち上げ。 一緒に行った全員が完走でした。
5日目以降は付録なので割愛しますが、えっちゃんの作ってくれた餅入りのスープ2度ほど食べさせて貰いましたが、
あれが無かったら完走は出来ませんでした。
レース前日はあのスープをお腹にいれるまでは朝から何も食べられませんでしたから。 感謝感謝。
パリマラソンの URL は下記のとおりです。
http://www.parismarathon.com
ここに、今年の女性の33位に松田千枝さんの名前が載っています。
以上
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