アトミクラブ
東日本国際駅伝“雨の観戦記” 金井 康さん

 10月3日。朝になったら雨だった。

アトミで東日本国際駅伝のチーム編成の話が出たとき、「雨だったら参加できるが、勤務先の行事と重なったため補欠なら」 と伝えてあった。前日の天気予報は「3日は曇り、昼過ぎから雨になる地域も」。前夜は体育祭実施のつもりでいた。目が覚め ると雨の音。午前6時、延期の決定を連絡網に流した頃には、心は相模原の駅伝に向かっていた。

JR横浜線相模原駅。デポの入口を起点とする傘の列が駅まで延びた。入場パスポートを持たぬ私はデポ入口付近で待機。ア トミのみならず神宮・ポポロ・ハートブレイク・南蛮連合・富士森・……顔見知りの市民ランナー達が次々にMPの検問を受け て基地内へ入って行く。暫くしてアトミの食料運搬隊が到着、レジ袋を分け持って検問へ。毛塚さんがキャスターで引いていた ウォータークーラー二箱(中身は氷)は持ち込み禁止品とのことで、MPの預かりとなってしまった。

スタート地点に向かう途中、高橋さんが「ここに荷物を置いて、ゼッケンはスタート地点の大テントへ」と誘導中。篠原監督 が機転を利かせて屋根付きの自転車置き場をアトミの更衣場所兼荷物置き場としてキープしていたのだ。6畳大だが何とか雨は 凌げる。ゼッケンを受け取ってきた選手達は、シャツにゼッケンを付ける者、着替えてアップに出掛ける者、腹ごしらえをする 者、思い思いに自分の出番に備えている。巡回するMPのパトカーや競技役員もさすがに移動せよとは言わなかった。他チーム は倉庫の短い軒先や濡れた芝生に張ったテントで震えながら着替えている。エントリー数936チーム。ごった返す特設大テン トでは監督や西部さん、蠣崎さん等がゼッケン配布やエントリーフィー徴収にてんてこ舞いだ。

青木さんがお子さんを連れてきていた。酒井君・石井君・勝浦君など一般の部出場の若手が格好の遊び相手になっている。肩 車をしてもらってキャッキャと喜ぶ子供達。雨天のウットウしさが紛れた。スタート待ちの緊張も解れた。関田さんが「自分の 区間を代わりに」と言ってくれたが受けるわけにはいかない。何人もの辞退が出たため、昨夜遅くまでかけてご自宅で組み上げ 手配した苦心のメンバー構成で、メンバーは例外なく皆、走る意欲満々、雨を押して集まって来ているのである。

 競技は15分遅れでのスタートとなった。アトミが陣取った駐輪場はほぼ2q地点。クランクを曲がってきて直線となった所。 応援には絶好のポイントだ。第1区、遠藤さん・武藤さん・渡村さん・福地さん・……男子も女子も共に各部門のトップ争いを しながら次々と駆け抜けていく。選手一人ひとりの名前を呼んでの応援、沿道が熱くなった。5q区間も中盤に入る勝負所、織 田の仲間達の声援に選手も気を抜くわけにいかない。

 一般女子で優勝と3位、壮年女子も優勝と3位、壮年男子4位、アトミは今年も素晴らしい健闘だ。走り終え表彰を受けた選 手達も駐輪場に集まって最終レースの応援団と化す。一般男子の部も、予定より遅れてのスタートとなった。第1走者の向井さ ん・鈴木さん・中村さん等がスピードの冴えを見せて疾走する。応援の声が選手の背中を押す。1区の選手が2区に襷を繋いで 戻ってきたところで乾杯となる。例年なら芝生で車座になっての宴会だが、今年は駐輪場脇の駐車スペースで立ったままの祝宴 だ。氷で冷やすことができなかった生ぬるいビールで選手達の活躍を称え合った。一般男子は5位入賞。昨年のタイムを30秒 余も上回っていたという。

レース展開の詳細は関田さんの報告に譲るとして、走る仲間への応援で随分楽しい思いをさせて頂いた。 りがなさん。
金井 康 記

事務局から一言
今回、直前で走れなくなったメンバーが何人か出ましたが補欠の方や突然の代走をお願いしたメンバーが気持ちよく走ってくれ ました。あの大雨の駅伝に1つの区間も穴を空けることもなく18チーム72名全員が気持ちよく走れました。みなさん、ごく ろうさまでした また金井さんから素晴らしい報告記をいただきました。選手が集まる光景や受付の状況、雨中での選手のやり 取りやレースの展開まで当日の模様が目に浮かぶように描かれていました。金井さん、ありがとうございました。

報告 関田



| アトミを繋ぐ | 寄稿集へ |