アトミクラブ
第106回Bostonマラソン出走記 大内 豊さん

大内 豊 ボストンマラソン 2時間54分15秒(自己新記録) 2002年4月15日

 マラソンの歴史を語る上で、欠かすことの出来ないボストンマラソン。 2002年4月15日(月)、そんな憧れの大会に参加する機会に恵まれました。 一生参加することが無いと思っていた海外マラソンも、21世紀開始早々のテロにより、最高の盛り上がりを見せたNYCMに続き二度目。 いずれも日本では味わえない熱狂的な声援を受け、走れることのありがたみ、素晴らしさを再認識させてくれた大会でした。

 大会参加にあたっては、予約した電車の発車時刻が30分早まっていたり、最終案内が届かなかったりといろいろとトラブルがあり、当日のシャトルバスも道を間違えたりと、最後まで悩ませて(楽しませて)くれました。 特に、大会まで一月無い状況で、立て続けに脚にトラブルが発生し、いずれも2日ほどまともに歩けなかった時はもうだめかと思いました。

 今回の大会に向けてしたことは、減量(筋量も減りましたが体脂肪は約半分ぐらいまで減ったと思います)と2時間以上のスロージョグ、坂道対策として3週間前から1週間前までのスクワット。 単独練習であることもあり、スピード練習は皆無です。(レースには参加していました)

 今回のレースにあたり、気を付けた事は、いつも入れ込み過ぎて終盤に失速するので、如何に序盤を抑えて入るか。 それとエネルギー温存の意味でアップのジョグなし。(ゆっくり入るので問題無し)

 コースは、序盤の7kmがかなり急な下り、23kmまでは小刻みなアップダウンがあるものの概ね平坦、そこから25kmまで下った後は、暫らく上り、31kmあたりから有名な心臓破りの丘を越え33kmから一気に下ってボストンの街中へ、40kmからはほぼ平坦。 と結構脚に来そうなタフなコースです。

 前日は、夏を思わせるような暑い日でしたが、大会当日は早朝に雨が降り、12時のスタート時には、涼しく微風と、絶好のコンディション。 午後からは晴れ間が覗き、暖かな日差しの中、気持ちよく走り、ゴールすることが出来ました。

 沿道には、観客が両側にいて、声援を送ったり、ハイタッチを要求したりしてきます。 10km地点では、「Break 3:00」のボードも見えましたが、きっと10分後には、「Break 4:00」に変わっていたんでしょうね。 20km地点では、女子大生の熱狂的な応援に、目線があらぬ方向に...。 皆ハイタッチを要求してきます。 水は勿論、オレンジやバナナなどの私設エイドも豊富で、給食の心配は不要です。 沿道からの声援は嬉しいものですが、やはり個人に向けられた声援は特に嬉しいものです。 外人の「JAPAN!」や「ガンバッテ、クダサイ」、日本人の「頑張って!」など本当に励みになりました。 沿道の皆さんありがとうございました。

*記録(2km、18kmでトイレ)
Start 5km 10km 15km 20km 25km 30km 35km 40km
0:01:16 0:22:31 0:43:01 1:03:22 1:24:24 1:45:04 2:06:05 2:26:15 2:45:43
  0:21:20 0:20:30 0:20:21 0:21:02 0:20:40 0:21:01 0:20:10 0:19:28

Official 2:54:15 Net 2:52:59 前半 1:27:34 後半 1:25:25

 無事、初サブ3を達成することが出来ました。 ゴール後、関節痛や筋肉痛も無く、給水とちょっとした休憩があれば、まだハーフを走る程度の余力は残っているように思えました。 レース中も、10kmまではジョグ、中盤はラン、ラスト10kmのみレースという感触です。 翌日以降も全身疲労はありますが、筋肉(大腿部)の疲労は、水曜日にちょっとあった程度で、レース後も階段等問題ありません。 ほぼイメージ通りのレース展開で最後まで元気に走り切ることができ、記録もですが、その内容に大満足のレースです。

 大会そのもの、自分の結果には満足できましたが、単身参加、喜びを分かち合う仲間も居らず寂しいものです、早く日本に帰って皆さんと一緒に大会参加したいと思いました。 今回の大会で一番残念だったことは、山口衛里を真似て、餡子断ちの願掛けをしていたこともあり、 帰りの車中では、餡子を思い切り食べようと持参したのですが、ゴール後に食べた補助食品が甘すぎ、 結局食べる気になれず家まで持ち帰ったことです。単なる錘になってしまいました。 今週は、餡子を含め食べまくり週間で一気に豚になります。 (^o^)

 今回の記録が出せたのも、宮下さんに紹介していただいたRunnersNYを初めとして、色々な意味でアトミクラブのおかげです。 ありがとうございました。特に能登さんには、感謝しています。(お礼は得体の知れないお菓子でいいですか?)トイレに行った為、 二度も偽能登さんの背中を追いかけさせていただきました。 白地に紺のラインのウェアを着たランナー、後姿が本当によく似ていました。 これからは、遥か彼方ではありますが、夢の別大に向けてアトミの仲間と一緒に練習したいと思います。 これからもよろしくお願いいたします。

 事務局より一言
大内さん 記録更新おめでとうございます。 伝統のボストンマラソンで自己新。 うらやましいいですね。単身での練習は大変でしょうが、頑張ってください。 日本に帰国の折には皆で思い切り走りそして飲みましょう。それではお元気で。


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