アトミクラブ
『ランニングの贈り物−家族とともに』 と出会って
佐々木月絵さん

 松田千枝さんのエッセイ集は読み始める前から、"生きた智恵"の本だと感じました。 それは、2000東京国際女子マラソンの当日、前夜つい読みふけってしまったという共に走る仲間から、 「足の皮が"ズルッ"ときた時、"痛いのは生きている証拠"」とのエッセイの一部分を聞き、とても心に落ちたのです。 本番、25Km過ぎに、はじめて"ズルッ"ときてしまったのですが、お陰様でそちらに気が向かず、 ただゴールめざして走ることに集中することができ、20回目の感動のドラマとなりました。

 又、実践編を読み始めた頃、それをイメージしながら、向かい風にも体をあずけながら走ったなら、なんと気持ちよく、動きが大きく、軽やかに走れたことでしょうか。 スピードが戻ってきた時もこのようなイメージで走れたらどんなに気持ちいいことかと、驚きながら走っておりました。

 まるでお名前のように、ご自身が得た大切な"多くの智恵"を私たちにわけて下さっております。 逆境を引き受けながら、偶然とは思えない多くの出会いによって内なる可能性を引き出していただいている。 この贈り物は、走る人だけでなく、女性だけでなく、人生に勇気と希望を与えていただけるように感じました。

 これから更に求め続ける中で、ご家族と共に得られる智恵を又、是非、私たちにわけていただけることを願っております。 松田千枝さん、素晴らしい贈り物をありがとうございました。
佐々木 月絵


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