アトミクラブ
故障と向かいあって(私の故障克服記)
梨本忠三さん

 はじめに

最初にアトミクラブ通信に投稿したのが、1997年3月発行のアトミクラブ通信28号の「マイトレーニングコース」です。 3年ぶりに投稿します。 アトミのメンバーの中でも長い間故障で苦しんでいる方がおられますので私がこんなタイトルの投稿をするのもおこがましいのですが、 故障中に考えた事とか、親身になって心配していただいた仲間へのお礼の意味も込めてキーボードに向いました。

 故障のきっかけ

 昨年の秋に2カ月におよぶ長期の風邪をひいてしまい完全に走らない日が10日近く続くことの繰り返しでありました。 その間に楽しみにしていた手賀沼エコマラソン(ハーフ)などを欠場してしまいました。
ようやく風邪が治って練習を始めたのですが、 いままで走れなかったあせりもあり、 アトミクラブの練習会でも風邪をひく前の状態と変わらない気持ちで練習に取り組んだのが良くなかったようです。 水曜日の練習会の翌々日、いつものように朝のジョギングで3km近くを走ったところで左足ふくらはぎがしだいに痛くなりだし、 全く走れない状態になってしましました。
急遽、韋駄天治療室の今野先生に無理をお願いして診ていただいたところひらめ筋の筋膜炎とのことでした。 走らないのが一番の治療だと言われました。

 故障の再発

 2週間程してようやくジョギングができるようになり、それから急速に快復していると実感していたのですが、 アトミの10000mのタイムトライアルで9000m位から痛みが出だしゴール後は、 全く走れなくなってしまいました。5000mで止めておけば良かったと今でも後悔しています。 それから長い間走れない状態が続きました。年末年始は全く走れませんでした。 年末の砧の練習会でもアトミのメンバーが元気で走っているのを横目で見ながらウオーキングをしていました。

 故障は精神的につらい

 いままで故障らしい故障もした事もなく、走れるのがあたり前に思っていたのですが、 いざ故障になって見ると元気で走れることのありがたさを身にしみて感じています。 この時期は仕事が忙しく一生懸命に仕事をやっていると少しは気が紛れたのですが、 やはり走れないことはつらかったです。 早く走れなくても良いからせめてジョギングだけでもできたらどんなにハッピーな気分になれるかと思ったものです。

 故障中に工夫したこと

 走れないからと言って完全に休むわけにはいかず、腹筋、背筋のトレーニングは続けました。 また休日は、自転車で境川や鶴見川のサイクリングコースを足に負担のかからないスピードで2時間近くペダルを踏み続けました。 境川サイクリングコースは、町田より先の八王子方面は走ったことが無かったのですが、 なかなか良いコースが続いており、新たな発見ができたのは、収穫でした。
また食事の面でも油物をさけたり、 量を調整したのですが、結果的には3Kg近く体重増加となってしまい、 走れるようになってから元に戻すまでずいぶん時間がかっかってしまいました。

 故障中に心配していただいた仲間に感謝

 故障中は、多くの仲間にご心配をおかけしました。今年は両親が東京で正月を迎えた為、 新潟の実家へは帰りませんでした。 秋葉さんから「初台にいい整形外科があるから一度行ってみませんか?」と言われ、 ワラにもすがる思いで、1月4日に両親を東京駅まで見送った後、 秋葉さんに案内され、木村整形外科に行ってみました。 丁度本田美恵さんも治療に見えられており、私の診察が終わるまで長い間待っていていただきました。 親身になって心配していただいたお2人に感謝の気持ちでいっぱいです。
また電話をする毎に「足の調子はどう?」と声をかけていただいた関田さん、 アトミの練習会ではいつも「足の調子はどうですか?」と心配していただいた飯野さん、能登さんの仲良しコンビと袴田さん、 いつもメールで励ましていただいた海老原さん、本当にありがとうございました。
良く「優しい」という言葉を使いますが、「優しい」の「優」は、 「人」と「憂」という文字から成り立っています。 「憂」とは心も含めて人の痛みとか苦しみを自分のことのように思えるいたわりの気持ち。 そんな人が本物の優しさをもった人だと思います。 また「優」は優れていると言う意味もあります。 そんなアトミクラブの仲間に囲まれて私は本当にハッピーな気持ちです。

 故障から快復して

 ようやく1月末からゆっくりとしたジョギングができるようになり、慎重に練習に取り組みました。 2月の青梅マラソン、3月の荒川市民マラソンと故障あがりにしては、 自分でも満足の行く結果で走れました。 荒川市民マラソンでは一生懸命応援していただいた、海老原さん、村田さん、高橋玄さん、飯野さん、 佐々木月絵さん、ありがとうございました。
この結果の背景には昨年からフォームの矯正で宇佐美先生のご指導の成果があると思います。 故障しない為には、いかに無理のないフォームで走ることが重要であるか感じていますし、 多少の練習不足でも長い距離ではなんとかカバーできるものと感じています。 宇佐美先生、本当にありがとうございました。これからもご指導の程、よろしくお願い致します。
これからは故障が少なく、ある一定のレベルを保ったまま、 いかにいつまでも長く走り続けることができるかをテーマに練習に、身体のケアに取り組みたいと思っています。


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