アトミクラブ
札幌マラソン夫婦で楽しんで走って来ました
金塚 茂さん

いつも明るい金塚順子さんの旦那様からの寄稿です

−8月29日〔土曜〕羽田発am9:40の飛行機にて北海道へ−

 30分遅れにて離陸するも、途中雲の中に入ってジェットコースター的落下気分を味わう。
千歳空港へ到着、今年の北海道は涼しく、明日もかなり涼しいようだ。

 札幌の宿泊先のホテルへ荷物を預け、まずは二人で札幌市内観光巡り、あの有名な時計台へここで私こと金ちゃん(順子 の夫)時計台に向かって手を合わせる。時計の神様に“完走(4時間以内)”をお願いしておこう。“明日はpm4時にここへ帰って来れます 様に”と…。

 さて何を食べようかとぶらぶら。女房、空腹で機嫌が悪くなくなったところで“カニ家”を見っけて“ここにしましょう”と中に 入る。店内はしゃれた創りで高級感があり、日本風のなかなかいい雰囲気。昼間限定品の“カニ御膳”を注文、刺身で食べるカニはまろやかな 甘味があり口の中でとろける、てんぷら、なべ、更にご飯お代わりまでして \1,680 超満足。

― ゼッケンを引き換えに中島公園脇のパークホテルへ ―

 ここでアトミの中沢さん、と飯村さんに出会い明日の健闘を誓い合う。

 ゴール地点の中島公園を散歩し明日のゴールをイメージしてから札幌駅の方へ向かいテクテク歩いて観光していると前方より“金塚さん”と 女房の方へ声を掛けられる。

 と見ると何とそこにはあの“谷川さん(谷川真理)”ではないの!「お久しぶり、金塚さん(女房)全然変わらない」、「谷川さんいつ見ても綺麗ね」から始まりアトミクラブの事や、 関田さんや梨本さんのことにもふれ、アトミ通信の事、最近の出来事などで話がはずみ、「宇佐美先生からも“アトミの練習においで”と言わ れているし、ぜひまたアトミに参加したい」などなど話はまだまだ続く。

 「明日は、中島コーチも走るし、積水の小出監督、鈴木博美ちゃんも走るそうよ」と益々runningが楽しくなっているふうな印象を受け、最後に谷川さんとツウーショットで写真を撮り別れる。

― 8月30日〔日曜日〕マラソン当日 ―

 朝食を済ませ、地下鉄で真駒内競技場へ。ここは大きな公園で緑が多くたいへん気持ちのいい所、涼しい中(少し物足りない気もするが)マ ラソンのコールが始まる。

 メインスタンドのある競技場の中からのスタートは、より熱気が伝わり血が騒ぐ。 いよいよスタートという時、最後尾にいる私(夫)のすぐそばに積水の小出監督と鈴木博美選手がやって来る。 昨年の世界女王も、この所故障がちで、今春右足のくるぶしの手術をして練習は8月に入ってから、「恩師の還暦祝」走を復活への一歩としてしるすようだ。

 号砲が鳴る。順子ちゃん、周りの速さに危険を感ずるも躓かない様気を配りながら走る。たくさんの方の応援に“ありがとう”と手を振って応えている。

以下順子と茂のレースを再現する。

<順子奮走記>

 10km過ぎて足に豆が出来て潰れ痛い。17km地点で、後ろから声の大きなうるさい集団が来ると思ったら小出監督、鈴木博美選手だ、 ついてゆきたかったが、足が前へゆかず。あっという間に先に行かれる。

 応援の人垣が切れることなく、札幌の街中を“ありがとうゝ”とがんばって走るもかなり疲れを感じて来る。

 やっと20km通過、まだ20kmなの?まだ倍以上走らなければゴール出来ないと思うと…… 。 靴は、豆がつぶれ赤く染まって来るし、でも周りの応援に気を取り直しがんばる。

 30kmを過ぎ、右腕が痛くて挙がらなくなる。 がまんをしながら止まることなく走り続ける。かなりペースダウンしてくる。

 40kmの標識が見え、“金塚さんがんばって”の応援に札幌のメイン通路を走り抜き、 中島公園へ入り“もう少し”の声援があちこちより聞こえ、その声に後押しされ感動のゴールを切る。

 多くの方が、北海道新聞のマラソン名簿を見ながら名前を呼んでの応援をしてくれ、 とても暖かい声援に感謝!!

<金ちゃんこと茂の奮走記> 

 スタートが最後尾の為、スタート地点通過まで52秒かかり、 競技場の出口手前と出た所で何度となく足踏み状態となり(出入り口が狭まっ ている)、1分以上のロスタイムを取られ非常に不安になる。 

 5kmの打切りタイム28分に引っ掛っては、 何しに北海道まで来たのかわからないし、みっともないし。 通常のマラソン大会では、2〜3分のロスタイムはほとんどこだわらないタイプも、 今回だけは打切り時刻が設定されている為、 時計バンドに5km毎の制限通過打切り時刻を記入したものを貼り付けてスタート。

 自分の時計が25分を過ぎても、5kmの通過地点が見えず、 少々あせってペースを上げて地点が見えた時は、ほっと安心 27分数秒で通過。

 10kmでは打切タイムに4〜5分貯金が出来、15km、20kmと順調に通過、 20kmを過ぎ25kmあたりまで、女性の白バイ(白い制服に赤いジャンバー 国際女子マラソ ンでテレビで見る服装)の方が側についてくれたので、つい意識しがんばってしまった。

 白バイが後ろに行ってしまい、急に疲れを感じ始める。 25kmで打切制限タイムまで貯金が5分程度あったものが、30kmで4分に減る。

 目標となる女性ペースメーカーを探し、 オレンジのユニホームの女性についてゆくも35kmで制限タイムに3分となり、 時計とにらめっこしながら自分なりに必死?にがんばる。

 40km地点が見えた時は、やっと完走出来ると感激し、制限タイム約2分前に40km地点通過、 最後の2kmは、うまいビールが飲めるぞとビール、ビールと自分を元気づけてゴール。

レースの結果

<順子> 3時間30分17秒  70位 / 230
<茂 > 3時間56分22秒 1941位/ 2069

小出監督・鈴木博美 3時間17分20秒
参加 2391人(男子2136人、女子255人)589位

完走 2299人(男子2069人、女子230人) 完走率96%

レース後のビール

 一度ホテルに戻り着替えを済ませて完走パーテー会場へ。 そこでアトミの中沢さん、飯村さん、そして中沢さんのお友達二名と合流し札幌の町へ繰り出す。

 さすが、遊び上手?中沢氏 三度目の札幌とかで、 地元の女の子から教えてもらったという炉端焼き“炙屋”にて生ビールで乾杯! 旬の魚に舌鼓を打ち満足満足!

− 次の日、小樽・積丹半島一周観光バスにて −

 小樽運河、余市、島武意海岸、神威岬、西の河原、神恵内、泊村、を周遊。 特に島武意海岸から西の河原へ至る海岸線は、真に美しく、 神威岬から眺める海岸線はなんともすばらしい。 海上に屹立する岩ゝの美しい姿に見入ってしまいました。 昨年より新しい道の開通により、積丹半島をぐるっと周遊出来る様になったそうです。

宿泊は、小樽の奥座敷、朝里川温泉(朝里クラッセホテル)でゆったりくつろぐ。大浴場の外に は朝里の自然が広がり露天風呂で、マラソンの疲れをいやす。

 一夜明けた今日は、夕刻の飛行機で東京へもどる日ですが、 小樽の町、近郊を海から眺めてみようと定期観光船に乗る。 赤岩山の絶壁、オタモイ海岸、窓岩、など観光するが、小型船の揺れが眠気を誘い帰りはウトウト。

 船を降り、昼飯はガイドブック&現地の観光案内書で検討を重ねた結果、 駅からは少し歩くが“庄防番屋”という寿司屋兼居酒屋に決めた。

 店お奨めの“ちらし寿し”は盛りだくさんで、握り寿司のうまい事、絶品でした。 大きな牡丹海老、八角(残った骨や皮は揚げてもらえるのでつまみにもグー)、 イカそうめん、何を食べてもうまい! ほんと“いい旅”でした。

 マラソンの応援は暖かく、すばらしい大会だし、美味しいものがたくさんあって、景色は最高。 少し足を延ばせば、温泉もある。一度は参加してみる価値のある札幌マラソンでした。
1998年9月5日


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