アトミクラブ
第48回奥武蔵駅伝競走大会詳報

開催日:1999年1月31日(日)

スタート:10時15分 一般の部 出場261チーム

走路:全長:43.852km 東飯能駅→正丸駅前折り返し→飯能駅前

1区 東飯能駅前→→東吾野駅前9,886m
2区 東吾野駅前→→吾野駅前5,453m
3区 吾野駅前→→→正丸駅前6,800m
4区 正丸駅前→→→吾野駅前6,410m
5区 吾野駅前→→→東吾野駅前5,793m
6区 東吾野駅前→→飯能駅前9,510m

Aチーム、意地を見せ!堂々9位入賞

アトミックスVSフィフティーズVSフォーティーズ、3チーム三つ巴の 先着争いは後半5区6区で突き放したフォーティーズに軍配が上がる。


(以下参加者全員の記録とレースの模様を報告する)

---2月1日(月)埼玉新聞朝刊より---
第48回奥武蔵駅伝競走大会は31日、飯能市内→正丸峠折り返し(43.734キロ)に466チームが参加して行われ、 新電元が2時間13分31秒で3年ぶり7度目の栄冠を手にし、 2位にはゼクセルが入った。
高校の部は佐久長聖が初優勝し、埼玉栄は26秒遅れの2位。
大学の部は箱根駅伝準優勝の駒大が2時間14分3秒で初制覇し、
一般の部は長野市駅伝部が制した。

【各選手の記録】

チーム名 1区 2区 3区 4区 5区 6区
 9位
 アトミクラブA
 2時間23分37秒
高畑
 9
31分18秒
谷川
18
18分13秒
出口
27
23分48秒
宮下
21
20分42秒
飯村
25
19分32秒
奥村
5
30分04秒
 64位
 アトミフォーティーズ
 2時間42分25秒
牛木
91
35分39秒
藤代貢
108
21分33秒
梨本
56
25分24秒
関田
67
23分06秒
飯沼恵
109
23分05秒
中沢政
48
33分38秒
 73位
 アトミフィフティーズ
 2時間45分31秒
永岡
99
35分53秒
山田明
100
21分27秒
秋葉
76
26分11秒
小賀田
46
22分07秒
金塚順
192
25分11秒
篠原昭
62
34分42秒
 77位
 アトミックス
 2時間46分24秒
酒井
129
36分48秒
本田美
95
21分16秒

66
25分42秒
重谷
59
22分40秒
青木信
182
24分48秒
篠原義
67
35分10秒

*上段:選手名 中段:区間順位 下段:区間タイム

【入賞チームの記録】

1位 長野市駅伝部2時間17分26秒
2位 第一施設団JC2時間17分38秒
3位 ハートブレイクA2時間17分42秒
4位 山本スポーツC2時間17分45秒
5位 川口陸協2時間19分33秒
6位 法政大陸上OB会2時間20分22秒
7位 新潟なかよし2時間20分59秒
8位 ゼクセルOB会2時間21分59秒
9位 アトミクラブ2時間23分37秒
10位 ザ・カブキ2時間23分47秒
11位 拓殖大学AC2時間24分06秒
12位 八王子富士森走友会2時間24分08秒

 Aチームは第41回大会の14位以来、 42回:2位、43回:優勝、44回:優勝、45回:優勝 46回:優勝、 47回:2位と輝かしい戦績を残してきた。

 今年は主力メンバーの構成が難しく、7年振りに入賞落ちの予想もあった。 しかし1区の高畑が強豪ひしめくこの区間を9番手で中継、 2区谷川、3区新鋭出口4区同じく新鋭宮下そして5区飯村まで入賞圏内ギリギリのところで踏ん張り、 アンカー区間で奥村が4人抜きの快走を見せ見事9位入賞を果たした。

 一方、アトミックス対フォーティーズ対フィフティーズは2区・5区に女子選手を配置する専用区間を初めて設け3チーム三つ巴による熱戦が繰り広げられた。

 途中4区でフォーティーズがトップをゆずったものの1区から6区まで全区間安定した力を出し切り、 フィフティーズ・アトミックスを押さえ先着した。

 フィフティーズ・アトミックスともに直前で故障者、風邪ひきが続出したことが悔やまれる。
以下Aチームを中心に4チームのレースの展開、そして各区間の選手の活躍と横顔を追うことにする。(敬称略)

<1区>
A高畑、初の奥武蔵「花の1区」猛者を相手に堂々走り切る。
アトミックスvsフィフティーズvsフォーティーズ決戦の火ぶたは切って落とされた。
<フォーティーズ>の牛木が追いすがる永岡<フィフティーズ>、 酒井<アトミックス>を振り切りフォーティーズが抜け出す。

<アトミクラブAチーム>
 Aの1区は好調の高畑が強豪揃いのこの区間に初挑戦。 「花の1区」は今年もそうそうたるメンバーが集まった。
 富士通の福島、区間新を出したSDEの中川、練習会メンバーの根本、 藤代の顔も見える。今回は実業団選手福島が1区を制しようとスタートから飛ばす。
 いつも牽制気味に10人前後がグループをなして走る「奥武蔵1区」の展開とはちょっと違った。 川口陸協小林、第一施団の佐々木などもトップにつくがすぐに集団はバレた。
 高畑はこのグループに少しでも離されないよう苦しいながらも強い連中についてゆく。 昨年5000mで初の14分台を出した自信がそのまま出ていた。 いまやアトミの急成長株。
 この区間のこのメンバーの中での9位はまずまず(と言いたいが、 若いの伸び盛りの選手には甘い言葉は禁物、キンモツ!キビシクありたい)。 区間9位はあとあとの入賞狙いに大きく貢献した。また来年に期待! 
<アトミックスvsフィフティーズvsフォーティーズ>
 酒井対永岡対牛木の争いは、50歳代の争いでもあった。 ことし50才になる酒井、牛木、そして先年50代になり各地のレースで優勝もしくは上位を絶えずキープしている永岡とのつばぜり合いだ。
 ここでことわっておこう。<アトミックス>酒井は1月に入り大カゼをひき、 まだ心肺機能がいまいちのままの出場。
 そして<フィフティーズ>の永岡も昨年10月に膝の疲労骨折を起こし回復途上人だ。 「無事これ名馬」ではないが<フォーティーズ>牛木は故障も少なく走り込みができている分、 他のふたりに比べ粘りがあった。
 スタートは永岡が飛び出しそれを酒井、牛木が追いう展開。 中間点に至るところで酒井が脱落、後半牛木が持ち前の粘りで永岡を捉えると徐々に引き離した。 永岡に14秒、酒井に至っては1分11秒をあけて先着。 走り込みの差がそのまま出た結果となった。
 苦しさにあえいだ酒井は「本来の調子さへ出れば…」と大いに悔しがったがこの因縁の50代対決は今年各地の大会で随所に見られるであろう。
 今回は牛木の走り込み勝ち。

<2区>
A谷川。手堅い走りで入賞圏を守りきる。
アトミックスvsフィフティーズvsフォーティーズ去年に続く2区女性専用区間。
<フォーティーズ>藤代貢 <フィフティーズ>の山田明<アトミックス>本田美3人による女子区間対決。
先行藤代かろうじて逃げ切る。山田6秒詰めその差8秒差に。
本田見えぬ相手めがけて17秒詰め<フォーティーズ>との差を52秒に。

<アトミクラブAチーム>
 A2区 谷川もすっかり奥武蔵のメンバーとして定着。 例年、Bで手堅い走りをみせ1区・3区もしくはアンカーと重要区間をすべて担ってきた。 その実績を買われて今年は手薄のAに初登場。
 1区の勢いを継ぐ大事な区間だ。 谷川がどれだけの走りをしてくれるかで後のメンバーに影響が出る。
 翌週に「別大」を控え調整の時期だが気持ちを切り替え、目一杯の走りを見せてくれた。
 1区高畑が好位置をキープし、「ここで俺もっ!」と気合いが入る。たすきをもらうと「えっ、えっェー」と谷川特有の荒い息づかいが聞こえてくる。 なだらかな登りから急なコースをひた走る。
 「いやァー、沢山の人にぬかれましたァ」の出たことばは、 気持ちとはうらはら精いっぱい走り切った選手の声だ。
 後に控える不安な3区・4区の新鋭たちに少しでもいい位置でという気持ちが、 谷川本来の走りを固くした面はあった。
 でも手堅い走りは健在、新鋭出口にたすきを継げた。
<アトミックスvsフィフティーズvsフォーティーズ>
 <フォーティーズ>は牛木から藤代みつ子(貢から改名?)へ、 14秒遅れて<フィフティーズ>は永岡から山田明美へ、 さらに1分近い間があいて<アトミックス>は酒井から本田美恵へ、 それぞれにタスキが渡った。
 ここでまたまたおことわり。2区の女性区間になぜ藤代がと思う方があるかもしれない。 <フォーティーズ>は本来、山口明子さんの出場予定だったが試験と重なり、 体調がいま一つと言うことで藤代に代役が回ってきた。
 藤代もこの女性区間を走るには女の子になりきるしかないと覚悟を決め、 この区間限定(?)でみつ子と改名、本田・山田との勝負に挑んだ。
 <アトミックス>本田は昨年この2区で山口明としのぎを削り経験のあるコースだ。 「故障の回復はいまひとつ」というが、どこまで先行藤代を追い上げるか興味あるところ。
 また今回初出場の<フィフティーズ>山田もこのところ力をつけCグループの中核として、 藤代と絶えず競っている。ことし念願のサブスリーを達成。 これまた区間記録の争いは興味つきない。
 先行する藤代は「後ろからの追い上げに相当神経を使った、 怖くて後ろを振り向けなかった」と後で言うように女性陣の追い上げはきつかった。
 山田は永岡から14秒差でたすきをもらい6秒詰めている。 その差8秒もう目の前に見える位置まで迫っていた。
 もう一方の本田は「前がまったく見えなかった」といったが獲物ははるか先を行き捉えるには距離がありすぎた。 藤代の必死の逃げに17秒縮めるのが精一杯だった。

<3区>
A新鋭出口、奥武蔵の登り3区を走りきる。
<フォーティーズ>梨本、得意の山登りコースで<フィフティーズ>秋葉<アトミックス>原を突き放す。
その差<フォーティーズ>と<フィフティーズ>55秒<アトミックス>70秒差。

<アトミクラブAチーム>
 3区A出口は昨年より練習会に加わりA・Bグループで力強い走りをする新鋭。 出身地は九州の長崎、五島の生まれだ。福岡の会社に就職し、転勤で東京にきた。
 走る仲間を求めて織田でのアトミの練習会に参加。したがって奥武蔵駅伝は初参加。 そしていきなりAだ。「大変緊張しました」と後で話しているが、 「奥武蔵」の本格駅伝に目を丸くしたことだろう。
 3区は登りの重要区間、はやる気持ちからか少しオーバー気味のスタート。 最後は厳しい坂をよれよれになりながら中継の折り返し地点まで足を運んできた。
 この区間23分台に20名近くがひしめき合う最も混戦区。 区間27位としたものの入賞圏近くをかろうじてキープ。 九州男児の意地を見せた。
本来15分台の力を持っているのでこれからが楽しみな選手。
<アトミックスvsフィフティーズvsフォーティーズ>
 この登りの3区は<フォーティーズ>梨本、<フィフティーズ>秋葉<アトミックス>原の争いだ。
 ここでの争いは故障持ち限定区間だ。 1月初旬にレースと練習過多で太ももを痛めた梨本、年末年始、 走り込みに熱が入りすぎて古傷を再発させた秋葉、 長い間の故障から昨年のこの大会を見送った原と故障者だけをあえて選んだような区間になってしまった。
 力は五分と五分、出来の善し悪しはだれが故障の回復が早いかにかかっている。 1月の17日を過ぎたあたりでは梨本は故障に泣いていた。 「とても奥武蔵には間に合いそうにない」と事務局に連絡があったほどだ。
 秋葉は故障の回復が思わしくない分、恐る恐るの練習に終始した。 原が練習会に復帰してきたのは昨年秋口から。まったく走れない状態からの帰還である。
 さぁー前置きが長くなった。レースに戻そう。この区間尻に火がついた感のある<フォーティーズ>、 故障から急回復の梨本が得意の区間で山男振りを発揮した。
 続いて元気だったのが原、梨本に18秒離されたものの山道を上がってくる走りは原そのものになっていた。
 故障で1区の走りを回避した秋葉は47秒の差を開けられ縮まったかに見えた<フォーティーズ>に突き放された。
 だがこの後の区間でドラマは待っていた。秋葉のあきらめない走りがそのドラマを呼んだともいえる。

<4区>
A宮下、駅伝初体験をアメリカ仕込みの走りでカバー大役を果たす。
<フィフティーズ>小賀田、快調に駆け下り、<フォーティーズ>の関田を中間地点で捉え55秒差を逆転、 さらに4秒の貯金を作る。
<アトミックス>重谷も必死の追い上げで26秒詰める。
その差<フィフティーズ>と<フォーティーズ>4秒<アトミックス>44秒差、 3チームが最接近いよいよ佳境!

<アトミクラブAチーム>
 第4区Aはアトミの練習会に参加して間もない宮下が大役を担った。 直前での鈴木貴君の病気、梨本の故障、篠原や森のカゼなどから急遽出場を願った。
 昨年12月からの練習会初参加の新鋭だ。4年前から走り始め、 その走力はアメリカ滞在中の3年半の間に身につけたという変わり種。
いまは16分台前半の持ちタイムだが、 これからどれだけ未知の力を発揮してくれるか楽しみな存在。
 駅伝はテレビで見るもの自分で走ろうとはつい直前まで思っても見なかったという宮下。 最初は気合いの入り過ぎか3区出口同様かなりのスピードで突っ込んでいった。 後半のメロメロ状況は想像に余りある。
 あとは次に待つ飯村にたすきを渡す事だけを考えていたというあたり、 宮下も駅伝の苦しさと楽しさを充分堪能できたことだろう。
 結果は区間21位と大健闘。詳しくは彼の駅伝初体験の感走記「生まれて初めての駅伝」を読まれたい。
<アトミックスvsフィフティーズvsフォーティーズ>
 <フィフティーズ>小賀田対<フォーティーズ>関田対<アトミックス>重谷の区間争いも興味ある展開がなされた。 3人は練習会グループCでも常に競っている。
 力は5分と5分と見ていたが、 小賀田が軽快な走りで先行関田とあった55秒差を中間点であっさり逆転、 さらに4秒の差をつけた。
 小賀田に逆転を許した関田は自分のチームが先行してくるのは予想していたが逃げ切る自信はなかった。 中間点で交わされ執こく付こうとするが無情にも小賀田の背中は徐々に離れていく。 さらに後ろにいる重谷にも随分詰められた。
 一方、自分の直前で2チームの逆転劇が起こっていようとはつゆ知らない<アトミックス>重谷は、 <フォーティーズ>関田との距離が詰まっていることに気が付かない。
 25秒以上を詰め、よく目を凝らせば前に紫のユニフォーティーズム(アトミの)が見えたはずである。 関田はここで助かった。重谷に気づかれていれば、さらにタイム差が詰まるのは必至だったからである。
 ここで初めてフィフティーズが先行した。

<5区>
A飯村6回目の奥武蔵、初のAチームを背負って走り抜く!
<フォーティーズ>飯沼恵が再逆転、逃げ切り先着の足掛かりをつくる。
<フィフティーズ>金塚順<アトミックス>青木信、飯沼恵の勢いにつけず。差は2分以上に。

<アトミクラブAチーム>
 第5区Aは、ここ数年、Bで山下り(4区、5区)を経験している飯村が、 初めてAを背負う苦しみを体感した。
 力を出し切るには十全の練習しかないと12月からのオーバートレーニングが裏目に出て 1月早々にインフルエンザに罹りでダウン。
 「奥武蔵」に間に合うかという周りの心配をよそに、 精一杯の走りを見せた。宮下の初駅伝での力走を目の当たりに見て、 さらに気持は倍加した。
 まだ本調子でない自分を奮い立たせたのは、 あとに控える奥村に「いい位置で託したい」の一心だったかもしれない。 「おくむらアー頼むぞー」と小さな声で叫んだかどうかはわからない。 が、そういう気持ちであったろう。
 何とか13番手あたりで奥村にタスキが手渡された。 Aチームの入賞は、次の奥村に掛かった。
<アトミックスvsフィフティーズvsフォーティーズ>
 関田からタスキを受けた<フォーティーズ>飯沼恵子がすごい勢いで飛び出した。 すぐ前を4区小賀田からタスキを引き継いだ<フィフティーズ>金塚順子がいる。
 すぐさま追い抜くと後は脇目もふらずタスキを手渡す位置まで走り続けた。 他の2チームを意識せず限界まで走り切った。
 もちろん、ゴール後はフラフラ。 「まさにニコニコドーの松野明美ばり、目一杯の走りに感動した!」とは篠原監督。 最近メキメキ走力を上げた飯沼恵は19分台定着にあと一息。
 一方、途中でかわされた先行<フィフティーズ>金塚順子はあこがれの「奥武蔵」初体験組。 金塚といえば大阪女子マラソン草創期(10うん年前から)の頃、 必ず1月の同じ日に開かれる「奥武蔵」の後の新年会場(酒井宅)にいつも結果とエールの電話を送り続けてくれた懐かしい戦友でもある。
 今回は、これまで話でしか聞けなっかた「奥武蔵路」を自分の足で女子区間を走れた嬉しさが十分顔に表れていた。
 それでは<アトミックス>青木信子はどうか。青木も駅伝初体験、 しかも男子に混じっての駅伝は過去のどのレースよりきつかったかもしれない。
 重谷からタスキを受けると先をいった金塚、飯沼を追った。 青木は前4人が継いできた汗に濡れたタスキの重さに驚いた。
 駅伝は共同のレースということをこの重みで初めて実感した。 一人一人の思いがこのタスキに託されていると思うと萎えそうな気持ちを奮い立たせるしかなかった。 顔面蒼白になりながら中継地点ににたどり着いた。
 この区間は飯沼恵が少し強すぎた。この時点で<フォーティーズ>が2分以上の差をつけ先行に返り咲いた。

<6区>
A奥村、3度目の奥武蔵、重要なアンカー区間で4人抜きを演じAチームを9位入賞に導く。
<フォーティーズ>絶好調の中沢政が他の2チームにさらに差をつけゴール。
<フィフティーズ・アトミックス>追う両篠原、体調いまいちで中沢の先行を許したまま追いきれず。
したがって今回の三つ巴戦は<フォーティーズ>に軍配が上がる。
さて、最終6区アンカー達に登場願おう。

<アトミクラブAチーム>
 Aは今回で「奥武蔵」が3回目という奥村だ。 奥村は過去2回下りの4区で起用され2回ともに区間賞を取っている。 逆転した直後の区間でさらに相手をつき離す役割を演じてきた。
 奥村の力が発揮できるか否かは、前の5人がどの位置でもって来るかに掛かっていた。 奥村がタスキを受けたのは13番手、入賞するにはあと1人を抜かなければならない。
 この位置まで来ると前との間隔は開いている。 区間賞を取るくらいの気持ちがなければ追い抜くことさえ難しい。
 結果は4チームを抜き去り区間5位の9位に躍進してゴールテープを切った。 記録から類推すると「松本市RC」・「神宮ACーA」・「拓大AC」・「ザ・カブキ」の順で抜いてきたものと思われる。
 さすが奥村。何はともあれ入賞できたことは嬉しい。これでまた来年につながった。
<アトミックスvsフィフティーズvsフォーティーズ>
<フォーティーズ>中沢政、<フィフティーズ>篠原昭、<アトミックス>篠原義。さて3チーム三つ巴の決戦に決着をつけるのは誰か。
 実はこの3人奥武蔵の同一区間で過去2年因縁の対決をしてきている。 一昨年の1区で篠原義、昭の同姓対決。この時は昭が15秒の差をつけ先着している。
 また昨年は篠原義と中沢政がやはり1区で対戦した。 この時は篠原義が1分以上の差をつけて貫禄勝ちをした。
 3人の内でまだ勝利がないのが中沢だ。燃えないはずがない。
 <フォーティーズ>飯沼の勢いを借りてさらに好調な中沢が軽快に逃げる。 それを追うのが<フィフティーズ>長身篠原昭と<アトミックス>篠原義。 タイム差はそれぞれ2分近く開いている。
 今回は両篠原が不振だった。<フィフティーズ>昭はここのところ元気がなく、 長い足から繰り出される早いピッチ走が生かされない。
 一方の篠原義も数日前までインフルエンザに罹り、 わずか数日前に起き出したばかりの病み上がり。勝負にはならなかった。
 中沢が両手をあげ快調にゴールに入り今回の闘いは終わった。 両篠原が本来の走りをしたらと思うと悔やまれてならない。
これで中沢も1勝。
 3人仲良く1勝同志。
来年はまた、この「奥武蔵」本当の決着をつけますか?

【練習会参加メンバーの記録】

区間選手名区間記録区間
順位
1区 根本  30分12秒
藤代和 31分12秒12
萱野  32分10秒20
藤田  36分21秒112
2区 稲川  18分12秒16
熊沢  17分42秒
小川  18分30秒25
黒沢  19分58秒55
3区山口正 21分55秒
4区 石田  19分09秒
比留間 20分54秒24
川端  22分11秒??
黒沢  22分23秒55
5区福島 18分41秒
6区 中井  29分36秒
白幡  31分54秒25
小野里 35分25秒76

<報告者からひとこと>
 今年も4チームが無事完走できほっとしています。
 苦しいやりくりの中でのAの入賞、 そして初めて2人区を女性に当てたアトミックス・フィフティーズ・フォーティーズの三つ巴の熱戦。
 <フォーティーズ>64位<フィフティーズ>73位<アトミックス>77位とそれぞれのチームが頑張りきりました。 どれをとっても立派な成績だと思います。選手の皆さんほんとうにご苦労さまでした。 また来年素晴らしい区間争いをしたいものです。
 最後に付き添いのお世話をいただいた若松さん、森さん、吉田さん、中村さん、川名さん、 高橋玄さん、松本洋子さん、寒い中ありがとうごさいました。
 おかげさまで選手一同何の心配もなく思う存分走ることができました。 この場を借りて御礼申し上げます

<記  関田>


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