アトミクラブ
第10回奥むさし駅伝競走大会

開催日:2012年1月29日(日)

【奥むさし駅伝について】

 コースは東飯能駅前をスタート、西吾野駅前を折り返し、 ふたたび飯能市街に入り商店街をゴールとするおよそ38kmの距離。 このコースの特徴は往路がほとんど上り、復路は反対にほとんど下りの6区間。 真冬のこの時期、往路は秩父連峰からの吹き降ろしの向かい風、復路は追い風となるが時おり逆風が吹くこともあり選手を悩ませる。 西武秩父線に沿った渓谷脇の走路を山間の風情を味わいながら走る(味わう余裕などないと叱られそう)。 一般クラブや実業団、大学、高校が結集する駅伝として関東一円で高い人気がある


【第10回奥むさし駅伝競走大会結果上位・アトミチーム】

順 位チーム名タイム
1位中央大学A1時間57分52秒
2位新電元工業1時間59分26秒
3位武蔵野学院大1時間59分58秒
4位ボッシュ2時間00分07秒
5位平成国際大学B2時間00分47秒
6位飯田下伊那駅伝部2時間00分51秒
7位酒井根走遊会2時間01分37秒
8位亜細亜大学A2時間02分00秒
9位アトミクラブA2時間02分26秒
10位駿河台大学2時間02分32秒
47位アトミクラブB2時間12分19秒
73位織田FクラブA2時間21分37秒
※9位のアトミクラブAは 昨年 2:1:53 /一昨年 2:03:39 14位 /3年前2:04:59)


【大会詳報】

 1月29日、第10回「奥むさし駅伝」が飯能発着(東吾野折り返し)で開かれた。
 今年も「アトミクラブA」・「アトミクラブB」・「織田FクラブA」の3チームが他の強豪に交じって冷え込みの厳しかった奥武蔵の渓谷沿いを走ってきた。
 以下、Aチームの活躍を中心にレースの模様と結果を報告する。 今年も「アトミクラブA」・「アトミクラブB」・「織田FクラブA」の3チームが他の強豪に交じって冷え込みの厳しかった奥武蔵の渓谷沿いを走ってきた。
(報告 関田)

「アトミAチーム」

頑張った!「アトミクラブA」 念願の10位以内、9位入賞を果たす

9位 アトミクラブA 2時間02分26秒 (ゼッケン108)
区間 1区 2区 3区 4区 5区 6区
距離 9886m 5433m 4217m 4679m 5294m 9283m
選手名 田玄 壮 向井孝明 鈴木将吾 河野陽一 杉山健史 中里綾介
中継記録 0:30:58 0:48:45 1:02:51 1:16:55 1:32:54 2:02:26
中継順位 8 7 8 6 8 9
区間記録 0:30:58 0:17:47 0:14:06 0:14:04 0:15:59 0:29:32
区間順位 8 9 13 8 11 22

1区から6区までそつなく走りきる。 昨年のメンバー5人に3区鈴木を加えて精鋭で臨んだ「アトミクラブA」は、 今年も学生チーム、実業団チーム、一般強豪チームの中にあって10位以内の厚い壁に挑んだ。
去年に比べ往路は強い向かい風の厳しい天候の中、苦戦が予想されたが1区から6区まで一桁の順位を守り切り強豪チーム相手に堂々の9位入賞でゴールした。
ここ数年、11位や12位と入賞目前で足踏みをしていただけに9位の入賞は壁を一つ抜ける意味で大きな収穫だった。
年々、多くのチームがエントリーし、レベルが上がる一方の「奥むさし駅伝」で健闘できたことはさらに力ある若い選手たちに刺激を与えることになる。 途中6位まで上がった区間もあり全員が万全であればさらに上の上位入賞も夢ではない。 次回はさらに課題を克服し、一般社会人チームとしての意地を見 せたいものだ。

1区は田玄が昨年に引き続き好走した。1月初めから連戦続きで疲労が残る中、 強豪ひしめく花の1区を最低限の目標8位の着順でつないだ。 疲労が残っている上に向かい風の強風は田玄の痩身には堪えたが我慢の走りに徹し、2区以降に望みを託す8番目の順位で中継した。

2区は向井 昨年はアンカーの6区で好走したが今回はチーム事情から大事な2区を任された。 田玄から受けたタスキを1つでも2つでも前へひた走った。 チームの最終的な順位が決まりかねない2区にあってチームを1つ押し上げる安定した走りで3区以降に期待を繋げる7位に上げ責任を充分に果たした。

3区は鈴木が走った。 今回はチームの中で一番に気合が入れていた鈴木、1月の中旬の大会などで調整しながらこの大会に照準を合せてきた。 いい流れを壊したくない、この気持ちが向かい風と上りのきつい区間で活きた。おしくも一人に抜かれたが8番手をキープ。

4区は河野。 高校生のころからアトミに参加し、もう十数年、20代半ばながらもアトミではベテラン的な存在。 今回はどの区間を走って取りこぼさない安定感から下りの短い4区を担う。 2月の東京マラソンで20分切りを目指す気持ちはこの区間でも活きた。 「周りは高校生と大学ばかりだった」というように学生、高校チームの強豪どころが、ひしめいている。 高校、大学とほぼ一団となりながらも最終的に3チームを抜いて順位を6位に上げた。

5区杉山、昨年は4区で手痛い転倒に遭い、本人もチームも悔しい思いをした。 今回の杉山の5区はアンカーに繋げる大事な区間で昨年の悔しさを晴らしてほしいというチームからの要請でもあった。 本人自身、本来の調子が戻らないので欠場も考えたというが、 このメンバーで欠けることはできないとこの区間を4区同様、大学、高校のチームと競り合った。 残り500mで高校生2人に並びかけられたが意地でも抜かせず中継まで走りきった。 残念ながら2チームが前へ出てチーム順位は8位。

6区は中里、自身として「奥むさし」で初めてのアンカー区間を務めた。 1週間前に風邪を引いてしまい、本来の走りが出来なかったという。 前半を突っ込み過ぎた反動から後半の上りでは一杯になり、一人に交わされたが、ここからは粘りを見せた。 6秒差まで迫る駿河台大学や中大Bを振り切り念願の入賞ごゴールテープを切った。 中里がこの区間で本来の走りができていればあと1つか2つ順位を上げられたかも。 このチームはまだ伸び盛り、来年へさらなる飛躍を期待しよう。

※今回、出場できなかった高柴、山中、黒木駿、そして若い坂本、福島、小川らが来年のAチーム入りを狙っていることを書き加えておこう


「アトミBチーム」

欠場者が続出し、苦しいオーダーとなったが今年は若手とベテランでチーム構成、 1区から坂本、高山、加藤、小川、石田、近藤で臨んだ。 若い坂本、高山、小川をフォローする加藤、石田、近藤らベテランが脇を締め、強豪に臆することなく47位でゴールした

47位 アトミクラブB 2時間12分19秒 (ゼッケン126)
区間 1区 2区 3区 4区 5区 6区
距離 9886m 5433m 4217m 4679m 5294m 9283m
選手名 坂本貴亮 高山昴一郎 加藤仁士 小川智也 石田剛士 近藤敏明
中継記録 0:35:23 0:54:28 1:08:45 1:23:54 1:40:32 2:12:19
中継順位 75 68 54 39 44 47
区間記録 0:35:23 0:19:05 0:14:17 0:15:09 0:16:38 0:31:47
区間順位 75 47 23 31 28 57

Bチームの1区は新鋭 坂本が担った。 花の1区初体験の坂本。5000m15分半ばのスピードを持ってしても順位争いは厳しく猛者達に揉まれての走りになった。 ここにきて体調不良もあり意欲的に飛び出すも猛者に囲まれ52番目のタスキリレー。 ただ1走を経験したことで来期以降一皮むけた走りを見せてくれるに違いない。

2区はまだ20代前半の高山が急きょ出場した。

3区加藤仁は次週に控えた「別大」出場の調整で3区起用。 昨年は6区を走って力走。今年も区間23位の安定した走りで14人を抜きチーム順位を54位まで引き上げた。

4区小川は20歳そこそこのまだ学生。まだまだ発展途上人。今回はベテラン2人に挟まれての4区を力走した。 自信の区間順位は31位。5人を抜いてチーム順位を49位とさらに上げた。

5区はベテランの域に入った石田。毎年この「奥むさし」の駅伝を楽しみにしている一人。 かってのスピードこそなくなったものの走り方はさすがベテラン、この区間でも5人を抜いてチーム順位は44位に。

6区アンカーは昨年5区を走った近藤。アトミBのアンカーを任されたとあって緊張したというが昨年の故障も癒えて走りが戻ってきた。 猛者の多いアンカー区間にあって3人 に抜かれたもののアンカーの重責に十分応える走りをみせた。 若手とベテランとで繋いだタスキ、47位の順位がそれぞれの力走を物語っている。


「織田FクラブA」

73位 織田FクラブA 2時間21分37秒 (ゼッケン157)
区間 1区 2区 3区 4区 5区 6区
距離 9886m 5433m 4217m 4679m 5294m 9283m
選手名 中村俊峰 井上良仁 竹内良彰 佐藤綾人 飯村 聡 高橋勇市
中継記録 0:36:20 0:57:33 1:13:30 1:29:20 1:47:24 2:21:37
中継順位 88 89 85 72 68 73
区間記録 0:36:20 0:21:13 0:15:57 0:15:50 0:18:04 0:34:13
区間順位 88 93 65 47 62 82

1区、かってはAを走った中村利が務めた。 後半の上りを必死に走り、一時はアトミB坂本にかなり接近した。 88番目でタスキを繋ぐ。

2区は昨年もこの区間を走った井上が受けた。昨年の自身の記録を4秒縮めたがチーム順位は一つ落した。

3区は昨年も同区間を走った竹内。昨年よりかなり絞れ、ランナーとしてのランニング姿勢に戻ってきた 。昨年より40秒早いタイムでチーム順位を4つ上げ85位でタスキリレー。

4区はアトミとして「奥むさし」を走るのは初めて。 今回の駅伝出場に誰よりも早く意思表示し、走る気マンマンをアピールしての出場。 区間47位、チームを13引き上げ気合の入った走りをみせた。ここで72位に。

5区は飯村。石田と同じように「奥むさし」を楽しみにする一人。 昨年の自身の同区間のタイムを6秒縮め、68位に上げた。 昨年はぎりぎりのところで白ダスキを逃れたが、走っている途中、「関門のことだけが気がかりだった」とい う割には好走し、高橋の待つ中継点に。一斉スタートには十分余裕のある時間でタスキを届けた。

6区アンカー高橋勇は6・7年ぶりの「奥むさし」出場。 今回は元カネボウの駅伝男早田さんと元全日本トライアスロン代表の近藤さんを伴走に付け緊張の最終区を堂々走り切った。 最初の1Kの入りが3分ちょっとと早田さんを脇につれて舞い上がってしまったという。 少し失速したところの4K付近で白ダスキスタートの埼玉県庁川内優輝選手(6区区間賞)に抜かれたという。 後半はメロメロだったというが久しぶりの駅伝出場ににこやかな笑顔でゴール。チームは73位。


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 打ち上げ会での出場選手のコメント
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アトミクラブAチーム

A1区 田玄
自分は不甲斐ない走りで期待した皆さんに応えることが出来ず恐縮しています。 木曜日の段階で自分の状態が悪いので1走はきびしいとSさんに連絡したところ、 「大丈夫だ、頑張って行ってくれ!」といわれた時には優しいというか、鬼のようなというか(笑)というわけで走りました。 自分は良くなかったんですが、あとのメンバーが頑張ってくれて最低目標の10位以内に入れたことで監督の篠原さんやSさんに報いることができたと思います。 来年は秘密兵器も加わる予定です。 さらにアトミクラブに貢献できるよう頑張ります。

A2区 向井
この間、掲示板を見ていて皆さんの「奥むさし」に向かう意気込みがひしひしと感じてられて、今日の結果は その現れだったともいます。 2区を思うように走れたかは別にして今日はアトミのメンバーで走れて大変うれしかったです。 来年もAで走れるよう気持ちを入れます。 (昨年12月末にパパ(長女=らんちゃん)になった向井選手の顔は父親の顔に変わっていました)

A3区 鈴木
サポートの皆さんと共にチーム力で勝ち取った9番という成績はうれしいです。 今日は、ここにいない「奥むさし」を走りたくても走れなかったメンバーの思いも胸に頑張りました。 100%のパフォーマンスはできなかったですが、信頼できるメンバーが後に控えていたことと毎回を100人を超える練習会メンバーに頂いたパワーが今日に繋がりました。 ありがとうございました。

A4区 河野
最近、アトミの練習に出られませんでしたが、昨年秋にU会社に正式に就職が決まり、 環境が変わって忙しいということもありました。 ここにいる綾介くんと立場的に並んだということです。 今日はアトミクラブの大きなイベントということで頑張りました。 今日の4区は周りが高校生と大学生しかいなくて、高校生に付いて高校生が潰れたら次は大学生に付くという展開を望んだのですが、 結果は逆で高校生に引っ張ってもらいながら最終的に3人を抜きました。 「安定感の河野」というニックネームが付いているようですが、キャッチフレーズに裏切らないようこれからも頑張ります。 2月下旬に控える「東京マラソン」では2時間20分切りを目指します。

A5区 杉山
この1週間、調子が悪くていつSさんに連絡しようかと迷っていました。 そんなこともあってか高校生や大学生、何人かに 抜かれました。ですが体調が悪いなりに1秒でも2秒でも速く前に繋ぐ気持ちで走りました。 来年はしっかりと練習してまたAで走れるようにしたいです。

A6区 中里
1週間前にカゼを引き2・3日走れない日があったが、この場に来ては抜けられないので何とか走れるように しました。 5区の杉山君からタスキを受ける時に「ごめん!」と言われたのでチームが入賞圏内にいるのかどうか、 全く分かりませんでした。いつもの11番手か12番手あたりにいるのかな? それなら追い上げなければと前半から突っ込んでしまい、後半からの上りは一杯になってしまった。 飯能祭場脇で1人に抜かれた時、「やばいこれで11番手になっていたらどうしよう」なんて思っている内にゴール。 ゴール位置から9番入賞の券を手渡された時に「よっしゃー!やった〜!」と思いました。 来年はまた実力で1区を走れるよう頑張りたいです。


アトミクラブBチーム

6区 近藤
アトミクラブのBチームはレベルが高く、Aチームに入るか、入れない選手が入るところ、まさか自分が このチームのアンカーを走るなんて夢みたいでした。アトミの練習会に参加してからおよそ2年半、 最近は参加の回数が増えるに付け、記録が伸び続けています。このクラブに参加した良かったと思うし、感謝の気持ちでいっぱ いです。これからも伸び続けていける予感があります。


織田FクラブA

1区 中村利峰
自分が全盛期の8年前ごろにAチームを走った記憶があります。 最近は落ちつつあるもののアトミの名で1区を走らせていただき光栄です。 これをきっかけにまた頑張ります。

3区 竹内良
去年と同じこの3区を走りました。おそらく50秒くらい去年より良かったと思います。 来年もメンバーに入れるよう頑張って練習します。

4区 佐藤綾
アトミクラブの練習会に参加して15年近くなりますが、 今日初めて奥むさし駅伝の選手としてタスキを背負って走りました。 この下りの区間は距離が短く繋ぎの区間と捉える人もいますが自分は攻めの4区として走りました。 この区間を高校生を含めて総勢20人以上抜いたと思います。自分なりに走れたことと皆さんと一緒にこの場にいることで感激です。

5区 飯村
今年は出場選手も多く、練習ができていない自分でありとても出る機会ないと思っていました。 1週間前にSさんから「出場してください」と云われた時には予想していなかっただけに嬉しくなってしまいました。 走った区間は昨年と同じ5区、去年のはタスキを渡して10秒も立たないうちにピストルの音がなって一斉スタートの怖さを知りました。 今年は関門の10時50分だけが頭にあり、4区の佐藤さん同様、攻めの気持ちで走りました。 あとはアンカーで待つ、高橋勇市さんにうまくタスキを掛けられるかが課題でしたがうまく掛けることができほっとしています。

6区 高橋勇市
(伴走者 元カネボウ 早田俊幸さんと元全日本トライアスロン日本代表近藤さん)
早田さんが伴走してくれることになり、 前日から緊張の連続でした。 一斉スタートが団子して待っている中。 飯村さんから飛び上がるようにタスキを掛けてもらい、早田さん、近藤さんと走りました。 後から来る一斉スタート組みには今をときめく川内優輝さん(埼玉県庁)もいたので入りの1kは3分4秒でした。 4k付近で川内選手には交わされましたが前半突っ込みすぎた分も何とか我慢してゴールできました。 自分のチームではないですがAチームの9位入賞はすごいと思いますし、本当にうれしいです。これからロンドン(パラリンピック)に向けて頑張ります。


当日は付き添いや応援、サポートをしてくださった皆様、ありがとうございました。


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