アトミクラブ
第4回奥むさし駅伝競走大会

開催日:2006年1月29日(日)

【奥むさし駅伝について】

 コースは東飯能駅前をスタート、西吾野駅前を折り返し、 ふたたび飯能市街に入り商店街をゴールとするおよそ39.6kmの距離。 このコースの特徴は往路がほとんど上り、復路は反対にほとんど下りの6区間。 真冬のこの時期、往路は向かい風、復路は追い風となるが時おり逆風が吹くこともあり選手を悩ませる。 西武秩父線に沿った渓谷脇の走路を山間の風情を味わいながら走る(味わう余裕などないと叱られそう)。 一般クラブや実業団、大学、高校が結集する駅伝として関東一円で高い人気がある


【第4回奥むさし駅伝競走大会結果上位・アトミチーム】

順 位 チーム名タイム
1位 ボッシュ2時間01分00秒
2位 新電元工業2時間01分38秒
3位 中央大学2時間02分38秒
4位 小手狭山RC2時間02分56秒
5位 城西大学2時間02分57秒
6位 チームGO2時間04分10秒
7位 長野市駅伝部2時間05分05秒
8位 ビックリマン2時間05分38秒
9位 筑波大学2時間05分42秒
10位 アトミクラブ2時間06分19秒
11位 立教大学2時間07分22秒
12位 YKKAP東北2時間07分29秒
13位 ハートブレイク2時間07分39秒
14位 早稲田大学2時間08分07秒
15位 川口市陸上競技部2時間08分45秒
16位 大日本印刷2時間08分54秒
17位 駿河台大学2時間10分40秒
18位 101EQ2時間11分02秒
19位 東京電力埼玉2時間11分07秒
20位 自衛隊大宮32連隊2時間11分54秒
21位 小川町陸上競技部2時間12分37秒
22位 市ちゃん家2時間12分43秒
23位 織田Fクラブ゙2時間12分58秒
24位 専修松戸RC2時間13分09秒
25位 新潟なかよし2時間13分58秒
26位 横瀬陸上競技協会2時間14分22秒
27位 うしろぐちRC2時間14分23秒
28位 本田みのりRC2時間14分41秒
29位 本田四親会2時間14分49秒
30位 十日町駅伝部2時間15分16秒


【大会詳報】

 1月29日、第4回目の「奥むさし駅伝」が開かれた。 今年のアトミの出場チームは「アトミクラブ」として1チーム、「織田Fクラブ」・「代々木ベテランズ」・「代々木公園RC」・「原宿走友会」の有志チームで4チームを編成、 合計5チームが他の出場チームとともに「冬の奥武蔵路」で健脚を競った。
 駅伝当日は前日から吹き荒れた風もうそのようにおさまり、きびしい寒さながら快晴の下で開催された。
 午前9時、それまでの緊張を解きほぐすようにスタートの号砲が鳴り、 各チームの思いを込めて1区の選手の力強い足音とともに「奥むさし駅伝」の熱戦の火ぶたが切られた。
 <一般の部>は実業団、大学、一般クラブ合わせて149チームがエントリー(完走チーム数142)。
 以下、「アトミクラブ」と「織田Fクラブ」「代々木公園RC」、「代々木ベテランズ」、「原宿走友会」の活躍の模様を報告する。 (この報告は森さんに取り込んでいただいた大会参加記録と大会後の新年会で袴田さんが速記してくれた選手のコメントもとに構成した。報告者 関田)

<アトミクラブ>
大学、実業団、一般強豪チームを相手に堂々10位入賞!

10位 アトミクラブ 2時間06分19秒 監督 森 義昭
区間 1区 2区 3区 4区 5区 6区
距離 9886m 5433m 5080m 4607m 5294m 9283m
選手名 河野陽一 高畑吉元 中里綾介 遠藤昌志 中村利峰 石田剛士
区間記録 0:31:08 0:18:06 0:15:57 0:14:24 0:17:13 0:29:31
区間順位 13 18 4 10 22 8

一般の部1区 大学、実業団、一般クラブチームの強豪が結集するもっともきびしい区間。 149チームがひしめくこの大事な区間を一昨年、昨年とつとめた向井に変わり、今年は「アトミ」の一員としては奥むさし駅伝初体験の河野が出走。 河野は中学生の頃から「アトミクラブ」の練習会に参加、当時まだひ弱だった体は高校、大学で鍛えられ、たくましくなって古巣へ帰ってきた。 くしくも向井とは明治大学の先輩、後輩の間柄。これも何かの縁か。 河野はスタート直後から大学や実業団選手の猛者を相手に堂々渡りあった。「ボッシュ」「新電元」が飛び出し、「中大」「筑波大」などが続く、 河野は20年来のライバル「川口陸協」や「専修松戸」などとともに10番手から15番手のグループに位置し最後まで頑張りぬいた。 意識していた昨年の向井の記録を20秒上回り強豪ひしめく花の1区にあって堂々13番手で中継。

河野
「今日は1区を走らせていただきました。上りがきついと聞いていましたが意外と楽でした。 去年は大学の先輩の向井さんが走ったところです、向井さんよりタイムがよくてよかった。 この勢いで2月の東京国際マラソンは2時間20分前後で走りたいものです。」とコメントも初々しい。 いよいよ今年4月には新生社会人。今後の活躍に大いに期待したい。
追記:2月12日 東京国際マラソン 2時間25分58秒 23位 初フルを好記録で飾る!

2区 深瀬は高畑の脚の故障から急遽2区に抜擢された。 高校、大学では陸上を経験、社会人になってからは長い間ブランクがあったが3年くらい前から競技を再開、 アトミの練習会は5000mT・Tを中心に参加し、つねに15分台をキープ。 安定感は抜群だ。「アトミ」の名を背に付けてはじめての駅伝出場にやや緊張気味だったが第1中継所でタスキを受けてからは懸命に走った。 2区は力のある選手が集まり1区の順位をさらに上回ろうとどのチームの選手もひしめき合う。 「駿河大」「YKKAP東北」「ハートブレイク」などと塊りになって前を目指す。 中盤までは我慢の走り、残り500mでは苦しい表情を見せながらも声援にうなずき、 並びかけてくる他のチームを引き離しにかかる。混戦の2区にあって抜きつ抜かれつではあったがチーム順位をしっかりキープし13位でタスキリレー。

深瀬
「来年は力をつけてもっと頑張りたい」と力強く約束、楽しみな存在がまた増えた。

3区 は昨年と同じ区間を受け持った元気印大学生ランナー中里綾介。 ことしもこの3区でもその元気さを発揮。 昨年、きつい向かい風の中で出した記録をおよそ30秒縮め区間新記録をマーク。 しかしほかに3人ほど中里を上回る記録が出したランナーがいて区間賞はお預け。 登りの5・1kmを区間4位で駆け上がる。前を行く「早稲田」「チームGO」「川口陸協」など次々に捉えチームを13位から一挙に9位に押し上げる。 「同年代の大学生には負けたくなかった」と闘志を剥き出しにした昨年と違い、ひとつ大人になった走りを見せた。 3区を終えた時点で総合9位に上げる。

中里
「実は区間新だったけど区間トップに9秒及ばなかった。 区間新でも一番でないと意味がない!勝たなければならない!今度は東京国際マラソンを走ります。 東京を春につながるレースにしたい」とハッスル男は宣言した。
追記:2月12日 東京国際マラソン 2時間34分55秒 84位 みごと初フルを完走で飾る!

4区遠藤は昨年に引き続きこの4区を走った。 前半の若手3人の信頼をド〜ンと引き受け、中継ラインで仁王立ちして待つ。 50歳台目前とは思えない力強い走りで学生や実業団の選手らと競り合った。 若手河野や中里とは倍以上の年が離れ、父親の年齢といっても過言ではない。 中里からタスキをもらうと背後に迫った「チームGO」の選手と併走、最後抜かれはしたが差は1秒。 そのすぐ後ろには「川口陸協」「YKK東北」が迫っていただけにこの併走は遠藤の走りを助けた。 この区間では親父的な存在感を十二分にアピール。 区間を走り終えて入賞圏内を守り抜く10番手のタスキリレー。

遠藤
「若手3人が頑張ってくれたので自分も頑張ってつなげました。 来年もなんとかAで走れるよう頑張りたい。 河野君、中里君、東京(国際マラソン)に応援にいくので頑張ってください」

5区中村(利峰)も去年と同じこの区間を担った。 今大会は、ここのところにきて仕事が忙しく、思うように練習時間が取れないという悩みを抱えながらこの区間に挑んだ。 昨年のこの大会あたりまでは好調を持続してきたが今年は練習不足がたたってか記録も若干伸びなかった。 それでも前の「チームGO」にはそれほど離されず「YKK東北」の猛追があったが最後まで抜かせなかった。 記録は昨年より36秒落ちたが他のチームの選手には一度も前に行かせず10位をキープ。 今大会はスピード不足を痛感。 この駅伝をきっかけに中距離で鍛えたスピードを武器に復活することを皆に宣言。

中村
「練習不足だったけれど順位をつなげることができほっとしています。 来年もAに残れるようもっと練習して頑張りたいと思います

6区 ここ3年連続でアンカーをつとめる石田はようやく故障も治り調子も上向いてきたところ。 昨年後半はトラックレースでも久々高記録を出し、気持ちも乗ってこの区間に臨んだ。 さすがにこの区間になると前後のチームとは間隔があき順位を上げていくのは至難の業だが後半の最長区間にあって区間8位は充実の証。 昨年は追い風で29分49秒、今年は若干の向かい風ながら20秒近くタイムを縮め10位入賞を確定的なものにした。 来年も若手の守護神として頑張ってほしい! これより先は石田から送られたホームページ伝言板に寄せたメッセージを紹介しよう。 「奥むさし駅伝」でのAチームアンカー区間を走れる喜びがとチームに感謝する気持ちが十分に感じとれる。

石田剛士 2006/01/30 第4回奥むさし駅伝競走大会
 こんばんは、石田です。 昨日は、寒い中、付添・応援に来て頂きありがとうございました。 また、取りまとめ、諸連絡等していただいた事務局の方々もありがとうございました。 そして、選手も含め全ての方々、お疲れ様でした。 今年も、アトミクラブのメンバーとして、奥むさし駅伝の襷を繋がせて頂くことができ、感謝いたしております。 今年も選手全員、無事に襷を繋ぐ事ができ、私自身も、前の5人の選手と付添・応援の方々のおかげで、10位入賞というすばらしいゴールテープを切らせていただくことができました。 毎年、ここからいよいよ1年が始まるなという、新たな気持ちにさせていただいています。 今年も若い選手の力と、長い間継続して走り続けておられる、諸先輩方の力を借りて、すばらしい1年になるよう頑張って行きたいと思っております。 今年も、何卒、宜しくお願いいたします。本当にありがとうございました。

<織田Fクラブ>
 今回のチームは40歳台に入ったベテラン? 3人(山川、菊島、谷川)と若手3人(酒井、高畑、大舟)とが力を合わせて伝統の「奥むさし」に初トライ。 強豪相手に堂々23位に入る!

23位 織田Fクラブ 2時間12分58秒 監督 関田善作
区間 1区 2区 3区 4区 5区 6区
距離 9886m 5433m 5080m 4607m 5294m 9283m
選手名 酒井拓磨 深瀬雅文 山川 寛 大舟幸信 菊島昭一 谷川久朋
区間記録 0:33:37 0:18:19 0:16:42 0:14:52 0:17:43 0:31:45
区間順位 44 22 15 16 29 31

織田Fクラブの1区は若手の代表、酒井(拓)が昨年に引き続きつとめた。 仕事や自身の資格を取るため練習の時間からそこに向けるという厳しい環境にあったが1区を担う十分の走りで練習不足を感じさせなかった。 猛者がひしめく花の1区を44番手で中継。

酒井たっくん
「今回は去年に比べて9秒悪かったです。コンディションが大切だと思い知らされました。今日は大幅自己新を狙っていたのですが…Aチーム4区の 遠藤さんを超えられるようになりたいです」と来年に期した
たっくん、来期はぜひ遠藤親父を脅かす存在に成長してよ!

2区は一昨年暮れに40歳台入りした山川がつとめた。 昨年のこの区間2区で手術後1ヶ月という中、超人的な回復振りでみごとな走りを見せた。 今年は昨年のタイムをさらに1分04秒上回る区間22位の走りで往年の山登り男山川を想起させた。

山川
前を行くチームを抜くのが楽しかった、後ろからは誰1人にも抜かれなかった。駅伝は楽しいね

というとおり10人抜きを演じ、チームを44位からみごと34位に押し上げた。

3区Aチーム2区を走る予定の高畑が走った。 「12月に脚を痛め、ジョグすらままならない状態の時もあった。」 ここにきてジョグ程度は走れるようになったと聞き事務局Zはこの区間で走ってくれるよう頼んだ。 「皆に迷惑掛けると悪い」と云いつつも走ってみれば期待通りの走りを見せてくれた。 前の区を走った山川同様、前行くチームを抜くだけだった。 ここで高畑が頑張り区間15位、チームも26位まで上げた。
駅伝終了後、脚の痛みを聞いたZだったが高畑から「なんとか痛みが出ないで走れました」と聞き胸を撫で下ろした。

4区は昨年2区を走り「奥むさし」の駅伝の面白さを知った大舟が走った。 大舟の走りも見事だった。高畑から追い上げの勢いをもらうとここでもごぼう抜きを演じた。

大舟
山川さんや高畑さん、谷川さんという14分、15分台で走った方と一緒のチームで走れるのはうれしい。 さらにAチームの憧れの遠藤さんと同じ区間を走らせてもらうのも光栄だった」

数日前のTT10000mをトップでゴールした勢いは変わらなかった。この区間16位、チーム順位は21位とさらに上がった。

5区は一昨年4区をつとめた菊島が走った。 菊島は職場環境が変わったことと転居したことで織田への登場は少なくなった。 昨年、不惑の年を迎え今年はひそかに40代優勝に燃えている。

菊島
昨日徹夜だったのでいま一つ本来の走りが出来なかった。タイムは17分40前後でした。昨年40代になりました。今年は年代別の優勝を狙うためにももう 少し練習会には参加したいです。

菊島はこの区間29位、順位を2つ落とすも23位を死守。

6区は「奥むさし」を久し振りに走った谷川(久)2000年前身「奥武蔵駅伝48回大会」2区に出場してからじつに6年ぶり。 当時30歳前半で走った谷川も山川、菊島らとともに今回は「織田Fクラブ」不惑三羽烏を形成。 チームのトリとしてアンカー区間を走った。 昨年はみごと復活を果し5000m15分台も出ている。 長い間故障に悩んだがようやく戻ってきた。「エッ、エッ、」という谷川特有の息づかいで最終6区を一気に駆け下りた。 区間31位、チーム順位を23番で堅持しゴール。 「懐かしいメンバーとともに走る駅伝の味は格別」とベテランは健在ぶりをアピールした。

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<三つ巴チーム>
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 だれが仕組んだか?またまた今年ももつれる展開になった。 ことしは昨年の4チームから3チームに絞り出場した(いつもこの大会は欠場者が多く補欠に人員を割いておいた)。 今回も予想通り各区間で激しいバトルが繰り広げられた。
 以下、各区の競り合いについて報告する。 取りあえず結果だけ先に報告しておこう。
 最終ゴールの着順は「代々木公園RC」63位、「代々木ベテランズ」が19秒差の67位、「原宿走友会」が2分8秒差で75位と「代々木公園RC」がかろうじて先着を果たした。 先着予想の本命の「原宿走友会」は1走と6走が直前にインフルエンザに罹り、本来の力が出し切れなかったが先着とのタイム差2分数秒は健闘に値する。 「代々木ベテランズ」は先行「代々木公園RC」に一時2分近く離されたが最後まであきらめずもう一歩のところまで迫った。 惜しかった。
 「代々木公園RC」は1区から貯金を守り最後まで他の2チームにリードさせなかったことが勝因であろう。 (以下、3チームの競り合いは「代々木ベテランズ」=ベテラン、「代々木公園RC」=公園RC、「原宿走友会」=原宿として呼称して報告する。)

63位 代々木公園RC 2時間29分38秒 監督 酒井健雄
区間 1区 2区 3区 4区 5区 6区
距離 9886m 5433m 5080m 4607m 5294m 9283m
選手名 功刀達也 酒井建雄 奥山誠一 伊藤 真 加賀耕三郎 野口賢一
中継記録 0:36:50 0:57:42 1:17:08 1:34:39 1:54:13 2:29:38
中継順位 89 80 74 67 64 63
区間記録 0:36:50 0:20:52 0:19:26 0:17:31 0:19:34 0:35:25
区間順位 89 68 56 58 51 69

67位 代々木ベテランズ 2時間29分57秒 監督 篠原義雄
区間 1区 2区 3区 4区 5区 6区
距離 9886m 5433m 5080m 4607m 5294m 9283m
選手名 林 真一 毛塚敏男 小川 望 金井 康 篠原義雄 中沢政延
区間記録 0:37:26 0:21:02 0:20:22 0:17:38 0:19:38 0:33:51
区間順位 98 73 80 62 54 51

75位 原宿走友会 2時間31分46秒 監督 梨本忠三
区間 1区 2区 3区 4区 5区 6区
距離 9886m 5433m 5080m 4607m 5294m 9283m
選手名 中井康広 福岡豊則 越田秀敏 伊藤君夫 本田美恵 中澤修平
区間記録 0:38:34 0:20:43 0:19:45 0:17:25 0:19:37 0:35:42
区間順位 106 65 66 56 53 71

<1区>
 「公園RC」酒井=後半、地力で逃げ切る、「ベテランズ」篠原義=復調の兆し中盤まで併走、酒井を脅かす。「原宿」中澤=故障 とカゼにもめげず最長区間を踏ん張りきる。
 いよいよ三つ巴の先行争いが始まった。 1区は「公園RC」酒井と「ベテランズ」篠原義が前半からしのぎを削った。 先行は篠原、2Km付近までは酒井に先行。 「あれっカントクがこんなところにいる」と酒井は予想すらしなかった展開にびっくり。 あわてて篠原に付き、さらに離しにかかる。 篠原も離されまいと必死。中間点くらいまでは二人の併走が続く。 後半、地力に勝る酒井が逃げ切ったが「あそこまでついてくるとはカントクも復調してきたなぁ」としきりに舌を巻いた。 篠原も復調を実感、「ようやく戻ってきたよ〜」と嬉しいコメント。 「原宿」中澤修はヒザの故障と直前のカゼが響き、無理は出来なかった。 「チームに迷惑を掛けないよう大ブレーキだけは避けた」と自チームの後続メンバーの追い上げに期待し長丁場を走りきった。
@「公園RC」89位
A「ベテランズ」98位 36秒差
B「原宿」106位 1分44秒差

<2区>
 「公園RC」奥山=初出場を無難にこなす、「ベテランズ」毛塚=昨年欠場のうっぷんを晴らす、「原宿」福岡=老獪福爺、じわり じわり追い上げ開始。
 2区はアトミでの奥むさし初出場の「公園RC」奥山が安定した走りで他の2チームの追い上げを阻み余裕を持って次走者にタスキを渡した。

奥山
酒井さんがいいタイムで来たので助かった。ただ、後には福岡さんや毛塚さんの気配があり、走りに余裕などはなかった。

 追走して少しでも詰めたい「ベテランズ」毛塚ではあったが奥山の姿は前方遠くあってまったく見えない。

毛塚
自分でタイムを計ろうと時計を用意したのに押し忘れてしまいました。前を追おうとよっぽど慌てていたんですね。区間では7人を抜いて2人に抜かれました。 去年は風邪を引いて走れなかったのですがやっと去年の分も走れました。奥山さんが見えなかったのは残念ですが満足です。

 一方2チームを追う「原宿」福岡には前を行く2チームはさらに見えない。 自分が追い上げているのか、離されているのかの状況がわからない。 まずは回りのチームを抜きながら前に突き進むだけ。 今年63歳になるとは思えない若い走りで13人をごぼう抜きし、チームを106位から93位に上げる。 「お化けだ〜!」の声も。 

福岡
3チームのどん尻で走りました。行けども、行けどもアトミの前を行くチームが見えません。せめて奥山さんの姿が 見たかった。さみしいやら悔しいやらでした。ですが今年も皆さんと一緒に楽しい駅伝ができました。

と老獪福爺のコメント。
@「公園RC」80位
A「ベテランズ」89位 46秒差
B「原宿」93位 1分35秒差

<3区>
 「公園RC」梨本=得意の山登りで面目保つ、「ベテランズ」小川望=動かない脚を最後に使い2番手保つ、「原宿」越田=猛追、 一時は並ぶ、もうひと伸びがあれば・・・
 この区間では3チームの順位に入れ替わりはなかったが、「公園RC」梨本が得意の上りで2チームとの差をさらに広げた。

梨本
12月の「奥多摩駅伝」では下り区間で不本意な走りをして関田さんからは『忠さんは相変わらず下りは苦手だね』と云われ上りを希望していました。 今日は前走がリードしてきてくれたことと風もなく温かくて年寄り特有の神経痛が出なかったので助かりました。

 後ろから追う「ベテランズ」小川望は昨年秋から故障し、まだ治る気配さえないが「新年のこの駅伝だけは出たい」と事務局Zに直訴。 「K4分でなんとか走ります」と約束を守った。 中継点直前500mでは「原宿」越田に並ばれかけられたが「もう脚なんてどうなったっていい」とランナー本能を丸出しに長い脚をフルに動かし最後は逃げ切った。

小川
ずっと故障で走れなかった。何とか襷をつなぐことを考えて、アトミの中で抜かれない事だけを目標にしてクリアできた。 越田さんとは最後バトルをしました。なんとか逃げられてホッとしました。

 一方、「原宿」越田はスタートから全開で前2チームを追った。 中継点1K手前では小川の姿がみるみる大きくなってきた。 中継点の折り返し近くでは並びかけたが前半の追い上げのツケが回った。 ただ越田のこの頑張りが最終区まで続く2チームにバトルを呼び込んだ。

越田
前を見たら小川さんの背中が見えて皆さんの見ている前で並びかけ、 抜きに掛かったのですが今考えてみるとペースメーカーにさせられたかな?最後逃げられたのが悔しい。

この時点で
@「公園RC」74位
A「ベテランズ」87位 1分42秒差
B「原宿」89位 1分54秒差

<4区>
 3チームに白タスキスタートの危機迫る!あと48秒遅ければ繰り上げスタートだった。きわどくセーフ! 
 「公園RC」伊藤真=悠々先着、先行のゆとりが本来の走りを呼ぶ! 「原宿」伊藤君夫=意地でつなげた黄色タスキ、「白襷なんかにな るもんかい!」、「ベテランズ」金井=「そう簡単に離されてたまるか、こちらにだって意地がある!」
 4区も力が拮抗していた。「公園RC」の伊藤真は前の3人が貯金を作って来てくれた分、余裕を持って入れた。序盤から無理せず軽快なピッ チで坂を駆け下りる。

伊藤真
前走の3人が3つ巴で来たらまずいと思っていたらわがチームの忠(梨本)さんが先に来たぁ〜。 先行がうまくつなげてくれたので安心して走らせてもらった。

 追う2チームは「ベテランズ」金井と「原宿」伊藤君の抜きつ抜かれつのドラマを演じた。

伊藤君
僕の前に金井さんがいたので抜いたら『可哀相かな?』と一瞬思ったのもつかの間、今度は金井さんが私に並び、何度も前に立ちはだかってきた。 後は行く以外ないと必死で走りました。きつい4区になりましたよ。

金井
伊藤さんのコメントを聞くと(伊藤さんは)私を可哀相と思うくらい余裕で走っていたのでしょうか? 私をからかって走っていたんですかね(笑い)。抜かれてからは必死で付きました。 一時は抜き返しもしたのですが…伊藤君さんも粘りましたね。最後は届かなかった。

ここでの順位と差は
@「公園RC」67位
A「原宿」81位 1分48秒差
B「ベテランズ」82位 1分49秒差

「原宿」と「ベテランズ」の差は僅か1秒。

<5区>
 「公園RC」加賀=先行チームとしてさらにリードを保つ、「原宿」本田美=昨年の自身の同区間の記録を1分近く短縮、「こん なキツイ駅伝はじめて」 「ベテランズ」関田=突然、本田を付け狙うストーカーに変身? 3選手の区間内タイム差なんと4秒!
 「公園RC」加賀は前走伊藤真からのリードを守り抜き本田には3秒、関田には4秒差をつけて先行チームの利を生かした。 加賀が中継しておよそ1分がたった頃、中継ライン近くで待つ「原宿」本田美と「ベテランズ」関田にチームのゼッケン番号が呼ばれた。「アラ〜! ヤダ〜!  139、143続いて呼ばれたわよ。一緒にきたらや〜ね〜!」と本田。 「まさか〜」と関田はわが耳を疑った。関田が最初、目で捉えたのは金井の姿だった。 が、よく見るとそのすぐ前に金井とは逆に体を反らせた伊藤君が必死に逃げてくるではないか。 二人は1秒差でタスキを受けた。 本田は区間内一度も後ろを振り向かない。 1秒差で追う関田はついていく以外にない選択を強いられた。 「ここはストーカーに徹しよう」と関田。 「関爺、早く前で出ろ!」と本田。 本田が右に行けば関田も右、左に行けば左、まさにストーカー行為そのもの。 中間点近くではしきりに本田が離しに掛るが関田まだ執ように喰らいついていた。 後半疲れた関田に本田は1秒の差をつけた。

加賀
混戦になってくるかと思ったら伊藤さんが少しリードして来てくれた。 結果的にこのグループの中でよかった。あとは後ろを考えず元気に走れました。

本田
「後ろは一度も振り返りませんでした。スタートするとすぐ後ろに関爺らしき足音が聞こえる。 途中で『関爺、早く前に出ろ』と何度思ったことか。 こんな苦しい思いをしての駅伝は初めて。 1秒差でつないだ前走の相手チームの金井さんに 『こんなにキツイ駅伝をさせてくれた金井さんを恨みます』と思わず出てしまいました。 金井さん、ごめんなさい」

関田
ボクが今回補欠の最後の最後にと考えていたら森さんから『関田、お前が走れ!』と引導を渡された。 困ったなと思いつつも結果からすればこんな1秒差の駅伝が出来、正解でした。 本田さん同様こんなキツイ駅伝は初めてでした。

@「公園RC」64位
A「原宿」76位 1分51秒
B「ベテランズ」77位 1分53秒

<最終6区>
 「公園RC」篠原昭=「追いついてきたらそこからが勝負だ」、 「ベテランズ」中沢政=後半急追! もう少し距離があれば・・・、 「原宿」中井=なぜか大会直前に風邪を・・・3人で勝負したかった、残念!
 「公園RC」篠原昭は後ろとの差は分からないがまずは故障気味の脚をかばってゆっくりスタート。 後半相手チームに並ばれたらそこからが勝負と踏んでいた。 結局並ばれる場面もなく悠々のゴール。

篠原昭
まだまだ本調子ではありませんが関田さんから走れといわれ何とか三つ巴チームでは先着できました。 同じチームのメンバーが貯金を作ってくれたので助かりました。 後半は中沢さんや中井さんに並ばれることも意識に入れ、追い抜かれそうだったら最後の力を振り絞って抜かせないつもりでした。

 追う「原宿」中井と「ベテランズ」中沢政は2秒差。 逃げる中井はいつものスピードに切れがない。 それもその筈、2日前に発熱、前日も丸一日寝込んでこの大会に臨んだ。 一方、中沢は中井に元気がないと見るや先を行く篠原を追い上げることに切り替えた。 中井は昨年同じ区間で中沢の記録より速く走っていた。 風邪さえなければ、中沢、中井、二人で篠原を追い上げゴールで3チームが競う展開が見えたことだろう。

中沢政
最初の1Kは先行の中井さんについたがペースが上らなかった。 1Kあたりからは前に出たが後ろについてくるものの力が感じられない。 前の追撃を意識したのはそれから。 前半ほとんど見えなかった長身の篠原さんの姿が見えてきた。 当初、追いつかないかと思って走ったが…あともう少し距離があれば追いつけたかも?。

中井
数日前インフルエンザにかかりました。 メンバー不足の中、アンカーに回してもらったので走らねばと思い参加しました。 チームには迷惑かけたけど頑張って走りました。
熱を押して頑張ってくれた中井選手に駅伝参加選手全員、感謝!感謝!
 

最終成績
@「公園RC」63位
A「ベテランズ」67位(19秒差)
B「原宿」75位(2分08秒差)

2区以降すべての区間でチーム順位を上げる快挙! さて来年はこの3チームにどんなドラマが待ち受けているやら。 またのお楽しみに。


当日は早朝から寒い中を多くの付き添いの方に選手をサポートしていただきました。 おかげ様で出場選手全員は思い切り駅伝を楽しんで走る事ができました。 ほんとうにありがとうございました。

<付き添い、応援の方々>
森義昭さん、若松宏一さん、高橋玄太さん、粕谷達さん、林真一さん
袴田悦子さん、小黒ミホ子さん、西部京子さん、小澤浩子さん
新年会参加:渡辺将演さん、大日向純さん


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