アトミクラブ
第10回東日本国際駅伝大会

開催日:1999年10月3日(日) (於 米軍相模原補給廠)

一般女子Aチーム手堅く走り4位入賞
一般女子Bチームもチームワークで8位入賞
壮年女子Dチーム初出場ながら堂々の2位入賞
壮年男子Gチーム細野のリードで健闘2位入賞

【出場選手の記録】

<一般女子の部>参加131チーム
順位 チーム名タイム1区 5km2区 3km3区 2km4区 5km
4位 アトミクラブA56分16秒小鴨潤子山田明美本田美恵菊地洋枝
8位 アトミクラブB58分42秒能登晴美松田 玲和田直子飯野真澄
20位 アトミクラブC1時間4分45秒青木信子松本洋子袴田悦子小澤浩子

<壮年女子の部>参加45チーム
順位 チーム名タイム1区 5km2区 3km3区 2km4区 5km
2位 アトミクラブD1時間0分53秒飯沼恵子金塚順子小黒ミホ子遠藤章子

<一般男子の部>参加551チーム
順位 チーム名タイム1区 10km2区 5km3区 5km4区 5km
12位 アトミクラブE1時間23分49秒前田 孝宮下 毅出口隆寿飯村 聡
46位 アトミクラブF1時間29分43秒中沢政延高木俊樹重谷寿克石井義行

<壮年男子の部>参加355チーム
順位 チーム名タイム1区 5km2区 5km3区 5km4区 5km
2位  アトミクラブG1時間08分02秒細野亮司加藤正司柳原 勝篠原義雄
24位 アトミクラブI1時間14分15秒永岡信昭小賀田和美松波 哲矢口忠四郎
31位 アトミクラブJ1時間15分05秒牛木文広関田善作伊藤 真白石秀雄
50位 アトミクラブK1時間17分40秒篠原昭二遠田政治若松宏一酒井健雄
57位 アトミクラブK1時間18分56秒梨本忠三森 義昭原 知行高橋玄太


 10月3日は、朝方から雨模様。 おりからの南風も強く悪天候の中での駅伝大会かと心配されたが、 相模原に着くころには雨も上がり、 少しどんよりとした空ながら絶好の駅伝日和になった。

 総出場チーム1082チームの中にあって、 わがアトミクラブからも11チーム44名が参加した。 内訳は女子チーム4、男子チーム7と過去最多の出場数となり、 44名のメンバーが初秋の相模原基地における「東日本国際駅伝」をおおいに満喫した。

 結果は<一般女子の部>でAチームが並みいる強豪を相手に全員手堅く走り4位、 打倒Aを目標に燃えたBチームも8位に入賞した。 女子Cもメンバー全員の頑張りで当初の予想をはるかに上回る131チーム中20位と大健闘。

 <壮年女子の部>はアトミとしては今回が初の出場。どの位まで行けるか注目された。 結果は初出場の重圧を押しのけ、常勝「東京レディース」を脅かす走りを見せ優勝こそ逃した ものの堂々2位に入った。

 一方、男子に目を向けると<一般男子の部>は、この種目、久し振りの出場ながらE・Fの2チームが健闘よく頑張った。 とくにEは途中入賞圏(10位まで入賞。9位前後を)の位置につくなど、健闘を見せ12位に。
 同様にFも先に走り終えた女子・壮年9チームの熱い声援をバックに 出場最多の551チームを相手によく踏ん張った。

 <壮年男子の部>では、Gチームが1区でリードし途中3位に下がる場面もあったが4区で 1チームをかわし2位入賞。同時出場のH・I・J・Kチームは、 駅伝恒例の内々4チームによる先着争いを演じ・Iチーム(24位)が J(31位)に50秒差をつけて逃げ切った。 K(50位)H(57位)も350を超える出場チームの中にあって大いに健闘した。


【駅伝詳報】

<一般女子の部>

 Aチーム(小鴨、山田、本田、菊地)4位、Bチーム(能登、松田玲、和田、飯野)も負けじと8位入賞、C(青木、松本、袴田、小澤)20番手に入る頑張りを見せた

 アトミA1区「小鴨潤子」は東日本駅伝にはアトミとして初登場。持ち前のスピードと練習熱心さを買われ1区を担う。「夏の走り込みの疲労からかスピードが上がらない」と云ってはいたが、それでも走れば18分半ばで5番目の入着。この1区の活躍で入賞を確信できた。まずまずの位置といえる。2区でタスキを受けたのは「山田明美」。昨年もこの区間を走っている。最近はさらにスピードと持久力をつけてきた。昨年は「緊張します」と云っていた彼女だが、今年は落ち着いた走りで順位を保つ。3区「本田美恵」は「山口明子」の代役として東日本初登場。いまは「東京女子」に向けて走り込みのさ中、無理を聞いてもらっての出場。この短い2K区間を練習量にものいわせて前の選手2人を抜き去り、3位に上がる。「スピード練習はやっていませんから?」の不安をよそにこの区間を踏ん張った。そしてアンカー「菊地洋枝」。彼女は昨年に引き続きこの区間をつとめる。この10月23日は結婚式を挙げる忙しい時期に無理を承知でアンカーを引き受けてもらった。「練習はジョグ程度しかしていない」という彼女だったが、走り出せばやはり違う。織田のスピード練習と同じように積極的にとばす。最終的に1つ順位を落としたが4位入賞し、「結婚に華を添えて」立派にアンカーをつとめた。「洋ちゃん、ありがとう。そしておめでとう」。

 アトミBの1区は「能登晴美」、Aの「小鴨」を意識しながら他の強豪と競り合った。「きつかったー」の一言がいかに走ったかを物語る。「能登」は前日の晩に数人のメンバーと1時間限定のカラオケに参加。翌日の緊張を解くために唄いまくったという話だ。走りのリズムも軽く、10位前後の位置で2区「松田玲」へ。2区「松田」は11月の「東京女子」に初トライ。いまは気持ちも乗っている。(「松田」も「能登」と同じカラオケ組と聞く)。走り込みは充分、1人に抜かれたが、3人を抜き返し8位で3区「和田直子」へ。和田はこの秋、二十歳を迎えたばかりのバリバリの早大生。勉強も練習も熱心なスピードランナー。芸能界から推薦入学で入った誰かさんとは気合いが違う。2区「松田」からタスキ受けると短い2区2Kをあっという間に走り抜けた。ここで1人抜いて7位に上がる。(「和田」も打倒Aを目指したカラオケ組にいたらしい。)4区は「飯野真澄」が待っていた。「飯野」は、この春先から練習会メンバーとして参加している。タスキを受けると小柄な体に似合わずダイナミックな走りでBのアンカーの重責を果たす。途中、1人に抜かれたが見事8位入賞のテープを切った。ふだんから一緒に練習(カラオケ?)しているメンバーが気を合わせての8位入賞はとりわけうれしい。来年もやるぞ!

 アトミCの1区は「青木信子」。壮年Dの飯沼の背中を追いながら5Kを 20分前後で走った。混戦模様の1区を20位で2区「松本洋子」へ。

 「松本」の待つ2区の中継点はタスキを待つ女子選手で大混乱。「もうす ぐ来るわよー」のD「金塚」の声に「松本」は気を引き締めて3Kにトラ イ. 昨年1区で緊張の駅伝初体験からまる1年。今回は落ち着き払い、成 長を見せる走りで3区「袴田悦子」へ。

 「袴田」は昨年もこの3区を経験。前日のカラオケでは一人大人のムードで唄ったとか。昨年ほどの緊張は ない。松本が持ってきた位置を下げまいと必死で走る。

さてCのアンカーは「小澤浩子」だ。「アンカーは気迫だ」とばかりに飛ばす。 前をいくチームを何人も抜いて20番目でゴールした。 (これまた「小澤」もカラオケ組だったらしい。Bの選手、Cの選手はなんとカラオケ組が多い事か。うーん、考えてしまう。でも楽しかったね?えっ!)


<壮年女子の部>

 Dチーム(飯沼、金塚、小黒、遠藤章)、一般女子も顔負け、初出場でいきなり2位、 優勝こそ逃したが常勝「東京レディース」を脅かす!

 アトミ女子Dは昨年のこの大会「女子一般」に出場し、活躍した飯沼、金塚、袴田らが 「壮年女子だったらこのメンバーで入賞いけるね」と話合ったのがきっかけとなり今回の出場となった。 1区「飯沼恵子」は昨年のこの大会のアンカーつとめたのが初めての駅伝。 「飯沼」のこの1年の成長ぶりは5K21分台から19分台へと飛躍的に記録が伸びている点だ。 今回も最初から意欲に飛ばし19分台、自己新のペースで走りきった。 1番手レディースAには少し開けられたが2番手争いでは中継まで並走し最後まで譲らず、 2区「金塚」にタスキを渡す。

 2区「金塚順子」は昨年と同じこの区間を走った。 昨年はカゼで鼻水グズグズの中でゴボウ抜きの力走。 今回は万全の状態で「飯沼」の勢いを引き継いだ。 結果2人に抜かれたものの4番手でタスキを繋ぎ見事責任をはたした。

 3区は「小黒ミホ子」だ。 昨年から練習会に加わり年代のレースではことごとく入賞。 とくにウルトラの大会では優勝を何度も経験している。 この3区2Kは「小黒」には短すぎる距離だがこの区間をいかに守り切るかで切り札「遠藤」が生きてくる。 「あっという間に終わちゃったー」と「小黒」。

 この区間を4位で守り抜き4区へ。 4区「遠藤章子」は昨年より練習会に参加されている「遠藤良一」さんの奥様であり、 そのむかし、アトミが出来た草創期に奥多摩渓谷駅伝女子チームの入賞メンバーでもある。 アトミでの駅伝はかれこれ14・5年ぶりの復帰だ。 「遠藤」は「小黒」からタスキをもらうとあっという間に2人を捉えた。 ここで堂々2位に上がる。 1位を行く「東京レディースA」には追い上げを見せたもののとは距離がありすぎた。 それでもDは初参加準優勝という快挙を成し遂げた。おめでとう!


<壮年男子の部>

 壮年男子の部ではGチーム(細野、加藤、柳原、篠原)が1区から快走、堂々2位に入る。 HからJの4チームの先着争いは1区から4区まで各区間でし烈な戦いが演じられ Iチーム(永岡、小賀田、松並、矢口)が辛うじて逃げ切った。 まさに<奥武蔵駅伝>の前哨戦が始まっている。

 アトミGは、「細野」が1区のきびしい区間を最初からとばす。 細野は「今回は最初から行こう」と心に秘めていた。 その気迫と最初からのスピードには他のチームの誰もついてこない。

 2区には今年40歳を迎えた「加藤」が待つ。 本格的な練習再開(子育てに忙しく)はこの夏以降だった。 が、よく間に合わせた。

 3区「柳原」は今年4月突然に復活宣言。 それまで太りぎみの身体を月間600kなどをこなし2ヶ月で体を絞り、 以前と変わらないRUNを披露。柳原の駅伝姿はじつに何年ぶりか思い出せない。

 東日本の「壮年」を語るうえで欠かせないのが4区「篠原」。 過去のこの大会優勝、入賞には、すべてこの監督に掛かってきた。 3番手でタスキをもらい前を行くチームをすぐに捉える。 1位のチームには届かないものの2位入賞。ヤッタネ! 入賞相次ぐ女子チームに壮年男子チームの意地が見えた。

 さて、H・I・J・Kの4チームはどうだったのだろうか? まず1区は最初に飛び出したのはKの「篠原昭」2k付近までは他の3チームに50m以上の差をつける。 2.5k付近でIの「永岡」、Hの「梨本」が「篠原昭」を相次いで捉える。 J「牛木」も少し遅れてKの「篠原昭」を捉えた。 差はそれぞれ30m〜100mぐらいづつか。

 2区にはIHJKの順でタスキが渡った。Iの小賀田がうまく逃げる。 H「森」は「小賀田」に迫ろうとするも逆に少し開けられた。 J「関田」が前2チームを詰めたがIに150mHには10mぐらいまでに迫ったが順位の変動はなかった。 K「遠田」も関田の背中がずっと見えたということだから、 およそ150mくらいの差か。

 3区は今や40代伸び盛りのI「松並」が逃げる。 いつもなら猛然と追うH「原」に元気がない。 故障中で練習が出来ていなかったようだ。 すぐ後ろにはこれまた40代の成長株J「伊藤真」がつき、「原」を捉える。 Jが2番手に。Kは急遽「藤代」の代わって出場の「若松」。 いつもなら女子チームの付き添い役に忙しい「若松」だが、 今回は選手として汗を流した。

 さて4区にタスキが渡った。 Iはいつもこの大会に馳せ参じてくれる「矢口」が前3人の貯金を守り切り逃げ切った。 Iに迫ったのはJ「白石」。懐かしいメンバーである。 実にこの大会助っ人として6、7年ぶりの出場。 前の「矢口」から遅れること50秒で入着。
 一方、HとKはアンカー勝負となった。 H「高橋玄」は前の2チームは意識せず、追ってくるK「酒井」にだけ集中していた。 「いまは力の差がありすぎる。 とにかく逃げれるところまで逃げるしかない」と故障中の足のことなど忘れ、 精いっぱい走った。
 一方、K「酒井」は若松からタスキを受けたときには前が見えないくらい開いていた。 とにかくアトミの紫のユニフォームを追って前に目を凝らした。 2K過ぎにH「高橋」の姿が見えた。約1K走った3K過ぎには高橋を捉えた。 ゴールではおよそ1分の差が付きKが先着した。
 壮年4チームによる醜い?争いはますます加熱し、 いよいよ来年1月の「奥武蔵駅伝」本番に向けて決戦の火ぶたは切られた。 楽しみだネ。


<一般男子の部>

 一般男子の部は、E・Fのチームが「一般男子の部」に久々出場。 Eは途中まで入賞圏内(9番手)に入る健闘を見せたが惜しくも12位。Fも46位と活躍。

 アトミEは、1区「前田」は強い選手が集中するこの区間10Kを 551人の選手たちと同時にスタートした。 「前田」は練習会に昨年秋ぐらいから参加。 A定着を狙う若手として、きびしいこの1区を大抜擢で起用された。 14分、15分台の選手がひしめく1区でどのくらいの位置取りでくるか注目された。 結果は20位前後まずまずの成績だ。

 2区には今年1月、奥武蔵で初めて駅伝を経験した「宮下」が待つ。 水曜日の練習会で積極的にAに入って、 もまれているだけにレースに出れば自己新の連発だ。 「前田」からタスキを受けると一人また一人と交わす。 およそ10人前後を抜き3区「出口」につなぐ。

 「出口」も今年の1月には奥武蔵で活躍した選手。 もっか、練習かではAグループに入り15分台入りを目指しているところだ。 「宮下」が好位置で来た。 「よし、俺もやるぞ」とばかり気合いを入れ前にいる選手を捉えながら4区へ。 この時点で入賞圏内の9位に上がる。

 4区「飯村」がアンカーの重責を担った。前3人が持ってきたタスキは汗で重い。 そして9番手いう位置はさらに重かった。 この辺り10位前後には強い選手が大勢いる。 飯村も必死で走るが結局3人に抜かれ12位に。

 超Aグループの選手抜きの編成で12番は立派に尽きる。 4人ともまだまだ発展途上の選手たち。来年また入賞に再トライをしよう。

アトミFの1区は「中沢」だ。練習会Bグループの中心にいて、 ここのところ記録が上昇中。16分30秒を切る日もそう遠くない。

 「一般男子」が走り出した時期に女子や壮年が冷たいビール片手に乾杯をした。 「中沢」は、その光景を尻目に2周10Kにトライ。 551チームの渦の中で冷静沈着な走りを見せ50位前後で入ってきた。

 2区には若手「高木」が待つ。高木の風貌は長髪を後ろに束ね、 口ヒゲを伸ばしとてもランナーには見えない。飄々と走るその姿は若き仙人を彷彿とさせる。 この「高木」が抜き抜かれつしながら、同位置ぐらいで来る。

 3区には「重谷」がでんと構えて待っていた。 昨年、大阪から戻ってからは自己記録の連発。 CとBグループの中間にあって意欲的に前出る姿勢が記録に繋がっている。 体重も一気に減り「今が買いってことよ」と言ったか言わずか、 「高木」同様前後の入れ替えがあったが順位は50位前後を保つ。

 さてFのアンカーは「石井」だ。 「石井」は大のお酒好きのその彼が走っている前で壮年や女子が宴席を繰り広げていた。 内心穏やかではない。「早く飲みたいよー」とこの区間必死の走りで5、6人を抜いて、 脱兎の如くゴールイン。 クーリングダウンはそっちのけ。冷えたビールが待つ応援席になだれ込んだ。 ここで「石井」はやっと満足げな顔を見せた。Fグループも46位と大健闘。


 レース後はもちろんです。冷えたビールでグイっと乾杯。4チームが入賞という嬉しい話題でビールのロング缶100本は瞬く間に空に。 当日、お昼の食事に準備や飲み物の調達に奮走された皆さん、ありがとうございました。おかげさまでレース終了後も楽しい時間が持てました


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