アトミクラブ

アトミクラブ通信 NO.172 2021年1月


アトミクラブ通信 NO.172 PDF版

大会参加者の記録報告 No.172


 皆さま 新年あけましておめでとうございます。
 このコロナ禍では新年のご挨拶に「おめでとうございます」という言葉を使うのにすこし躊躇(ためら)いがあります。 それでもことし、皆さまと新しい年が迎えられたことを素直に喜び合いたいと思います。丑年で迎えた新年です。 新型コロナウイルスに負けないよう皆さまとともに牛の如くゆっくり歩んでいこうではありませんか。 どうぞ本年もよろしくお願い申し上げます。

さて、コロナに明け暮れた昨年の事について少し振りかえってみましょう。
 昨年は世界にとっても、日本にとっても、そしてこのアトミクラブにおいても特別な1年になりました。 1月早々に届いた中国武漢発の新型コロナウイルス感染拡大は瞬く間に全世界に広まりました。 およそ1年後の昨年12月28日時点では感染者数は8000万人、死者数は175万人を超えました。この日本でも21万人が罹患し、内3200人が死亡しています。
 感染者急拡大の影響は世界の経済に大きな影を落とし、世界的なスポーツ、文化イベントも中止が相次ぎました。 当然、日本にもその影響が及び、特に7・8月に予定されていた「東京五輪・パラ」が1年間、延期されるなどコロナの回復以外には開催は難しいという局面になりました。
 まだまだ世の中はコロナ禍の真っ只中にあります。一時、夏から秋にかけて感染拡大が小康状態になったと見られていましたが11月頃からのまた拡大期に入り、 冬の季節の寒さ、乾燥と相まってコロナの感染に適した条件が整いつつあるのか、いま感染は、さらに勢いが増しているようです。 早い時期のワクチン接種の開始と特効薬の出現を待ちたいところです。
 わがアトミクラブの練習会は、政府の「緊急事態宣言」が発出とそれに伴っての公共施設の閉鎖などによって2月末から6月いっぱい約130日以上、 休止を余儀なくされました。皆さんにお会いしない日がじつに4か月以上続きました。幸いにも7月からは織田フィールドの貸し切り利用が解除され、 年の後半6か月間は感染防止に務めながら実施できました。
 コロナ禍に埋もれてしまいがちなニュースですが、3月12日にアトミクラブ創設者の篠原義雄監督が5年間の闘病生活の甲斐もなくお亡くなりになりました。 コロナの禍中でもあり、いまだクラブとしては何もできていませんが、 いずれコロナが明けた暁には「篠原監督お別れの会(偲ぶ会)」を篠原家のご令息とともに開くつもりにしております。 その際、参加できる方はよろしくお願いいたします。

コロナ禍において、つくづく「ありがたい」と感じたことがいくつかありました。 このようなひっ迫した状況の中で自らを投げ打って献身的に我々の命を守り、かつ支えてくれている医療従事者の皆さんへの思いでした。 普段、病気でもしなければ気付かなかった医療の現場の大変さがコロナによって炙り出され、本当に大変なお仕事であると感謝の気持ちしか浮かんできませんでした。
 そして、もう一つは「走る」という行為についてです。 昨年来、コロナ禍で練習会の休止や大会の中止などが相次ぎ、自らを発露する場が減少する中、週1回でも練習会で一汗掻けることのありがたさでした。 普通に「走れること」がとても貴重だと知るに及んだ一年でした。
 さらにもうひとつ。「ありがとう」という言葉についてです。 さる12月24日の最終練習会に参加されているメンバーの幾人から暖かいお言葉を頂戴いたしました。 「こういうコロナ渦で大会もない、近隣に練習環境がない時に、よく練習会を開催し続けてくれましたね。ありがとうございます」、 「練習会の存在が命の充電になります。ことしこの練習会があることで救われました。ありがとうございました」とお礼を言われたことです。 皆さまからいただいたお言葉は、そのまま練習会の準備をし、窓口で感染防止にご尽力くださったアトミクラブの練習会スタッフ、そして有志の皆さんに送ります。
 いま我々はその言葉の有難さを享受する意味でも「感染しない、感染させない」を胸に自分を律した節度ある行動が求められています。

今年の織田フィールド利用について抽選会に参加されている相馬さんから次の報告がありました。「抽選前にサービスセンターから五輪・パラリンピック期間中などの対応についての連絡がありました。織田フィールドをオリ・パラのサブトラックとして使用するのに加え、五輪パラリンピック終了後には日本陸上競技連盟第3種公認取得のため、工事を行うことになる。ついては「2021年3月22日(月)から1年間ほど使用できなくなる見通し」、具体的な内容については、「決まり次第、ホームページなどで発表します」とのことでした。
 上記のように織田フィールドが来年3月末から1年間使用できなくなります。このことを受けて1月17日に定例「拡大事務局会議」で議題に取り上げ検討してまいります。

暮れも押し迫った12月9日 アトミの練習会に東京新聞の取材が入りました。 取材の遠藤記者はオンラインマラソンについて多くのメンバーから話を聞きたかったようです。 ところが織田フィールドに入った途端、アトミクラブの練習の熱気に押されて記事の内容がすこし変わったかもしれません。遠藤さん、ありがとうございました。  以下は東京新聞の記事から。

 2020年(令和2年)12月24日(木)掲載 東京新聞朝刊から抜粋
それでも走る 好きだから …消えた大会 市民ランナーは…
本来なら今ごろは市民マラソンの最盛期だが、今年はコロナ禍でずっとシーズンオフのまま。 一方で「オンラインマラソン」なる新たな潮流も誕生。コロナ太りに甘んじる市民ランナーのはしくれ記者がコロナ時代を駆けるランナーのリアルとバーチャルを追った。

検温、消毒で練習会
 今月の寒い夜。渋谷の代々木公園陸上競技技場にランニングクラプ「アトミクラブ」の練習会を訪ねた。 参加者は受付で手指を消毒し、検温。感染対策の誓約書も提出している。
 マスクを外すのは走る時だけ。接触感染を減らすため走るコースも分けている。 さまざまな対策を議論し、緊急事態宣言解除から1か月以上たった7月に練習を再開した。
 十`を走り終えた川崎市幸区の会社員・河島亜紀さんは「大会がことごとくつぶれ、 走るモチベーションがなくなったけど、練習会でみんなが頑張っているのを見ると刺激になる」と話す。 仲間に再開した時は感激し「当たり前に走っていたことが当たり前じゃなかったと気付いた」という。 武蔵野市の会社役員・吉木稔朗さんは「ランナーにとって一番つらいのは大会がないこと」。 それでも毎日走るうちに「大会や記録のためではなく、走ることが好きなんだ」と分かったという。

◇オンライン大会で広がる裾野
リアル大会に代わり台頭したのが、走行距離、時間などを計測できるアプリを入れたスマホを持ち、 決められた期間に決められた距離を走るオンライン大会。3月に名古屋ウィメンズマラソンが導入し、一気に広まった。 大会事務局が発表した時は「何それ?」だったが、完走率が88.6%と高く驚いた」という。
 在宅勤務期間に月間三百`を走ったアトミクラプの会社員・山口美和さんも、夏にオンライン大会を初体験。 「どこかで誰かが走っていると思うと、ちょっと楽しかった」という。…以下は割愛…

練習会で力走する「アトミクラブ」のメンバー 
前方の黄色いシャツが河島亜紀さん
(前から3番目)
右 トレーニングアプリ「TATTA」
  を使っている山口美和さん
左 受付で検温を受ける島田美保さん

<練習会報告> 2020年11月〜12月の練習会の内容

11月 5日  1000m×7〜8本
11月12日  3000m×3〜4本
11月19日  ペース走
11月26日  ビルドアップ走
12月 3日  1000m×7〜8本
12月10日  ペース走
12月17日  3000m×3〜4本
12月24日  ビルドアップ走

【2021年2月11日祭日木曜日は織田フィールドの午後を貸し切りで取りました】
普段夜の練習会では実施できない内容で午後の時間をたっぷり使って行いたいと思います。
<練習会担当>

【アトミクラブ2020年のできごと】  
1月9日 2020年 初練習会を織田Fでペース走から始める。(9000〜12000m)
1月12日 2020年 皇居練習会を開始。参加者およそ50名あまり。(4〜6周)
1月中旬〜 中国武漢の新型コロナ感染者確認ニュース、世界に衝撃が駆け巡る。
日本では「ダイヤモンドプリンセス号」の乗客に多数感染者が確認された。
1/13、2/24日 オブザーバーを交えて拡大事務局メンバーによる定例会議があり2回に分けて行われた2020年度のクラブの活動内容を討議、方針が確認された。
2月26日 コロナ感染の状況を鑑み、緊急告知として翌々日に控えた練習会を中止。
1月〜3月 織田練習会を実施したが2/27、3/5、3/12はコロナ感染の影響を避けるために中止を決定。併せて3/8の皇居練習会も中止。クラブ始まって以来の危機!
3月1日 「東京マラソン2020」が突然に規模縮小での開催と発表された。エリートだけの大会に。ここでもコロナが影を落とす。
3月12日 アトミクラブ立ち上げ以後、監督の立場でクラブを引っ張ってきた篠原義雄監督が闘病の甲斐もなく逝去された。 多くのメンバーから篠原さんに弔意が寄せられた。いずれコロナ収束後に「お別れの会」を開催予定。
3月中〜下旬 日本でも新型コロナウイルス感染が広がりを見せ著名人の感染も相次ぐ。 人気タレントの志村けんさんや女優の岡江久美子さんなども亡くなった。コロナ感染の恐怖がお茶の間にもたらされた。
4月1日 アトミクラブ陸上年度がスタート。この時点での会員は534名となった。 一方、アトミクラブで陸連登録を行った方が女子33名、男子60名の計93名となった。
4月〜6月 アトミクラブの練習会一切が中止になった。結局、2月27日から6月末まで132日間に及ぶ練習会停止期間となった。 コロナ感染防止というクラブの判断もあったが主だった施設の閉鎖が要因にあった。
4月17日 政府による「緊急事態宣言」が発出された。この前後よりスポーツや大きな文化イベントがほとんど、中止か延期になった。 各地のマラソン、ロードレースもほとんどすべての大会が開催されない異常な事態が始まった。
4月30日 織田Fを利用する会主催の「合同タイムトライアル」を中止とした。
5月17日 「第23回東日本年齢別駅伝/第29回皇居レディース駅伝大会」中止になる。
6月5日、6日、7日 恒例「越後湯沢合宿」をコロナ感染防止の観点から中止とした。
7月2日 織田フィールドにて132日振りの練習再開。1000m×5本  再開に対して多くのメンバーから練習ができた喜びが伝言板に多く寄せられた。
<7月2日以降、コロナ禍での受付と練習方式>
スタート位置や走るレーンを変えるなどコロナ禍に対応して練習方式をとり、この練習スタイルは12月末まで続く。 練習会に参加するにあたり誓約書提出、受付で検温、除菌、マスクの携行などを義務づけ、以降の練習会では慣例化した。
7月25日 日本経済新聞ランニング特集欄に弓削田眞理子さん、紹介される。
7月〜8月 東京五輪・パラ大会は1年後に延期となった。
9月5日〜9月6日 「菅平合宿」(1泊2日)は残念ながら中止とした。
秋も中ごろになり 少しずつ全国各地で大会が開催されるようになった。伝言板に大会参加報告がされるようになった。 皆さんの活躍が元気の源になる。まだほんの一部だが徐々に開催の輪が広がりつつあることを感じる。
11月〜 長い距離の練習を目的とした冬季メニューを開始。
12月?日 「アトミクラブ2020忘年会」はコロナ禍での大人数での忘年会開催はリスクを伴うため中止とした。 忘年会無しは今までにない。コロナに影響を受けた異例な年となった。
12月24日 東京新聞26面に「それでも走る 好きだから」の大見出しでアトミクラブの練習会振りが紹介された。 河島亜紀さん、島田(めめ)さん、山口美和さん、吉木稔朗さんなど、メンバー個人のコメントや写真も紹介された。 取材は12月9日に行われ、取材の女性記者宮崎さんは村上(旧梅村)京子さんのお友達。 自身も走るランナーで皆さんの走る姿に大いに刺激を受けたとか。 もしかしたら今後、練習会に参加があるかも…。
同24日 2020年最後の練習会(ビルドアップ走)を実施した。 例年だとすべての練習を終えてから行う3本締めは、この日、密を避ける観点から本練習スタート前に1本で年を締めた。 7月からの半年間を織田フィールドでしっかり走れたことを感謝し、1本にしっかり思いを込め、 さらに感染防止のためご尽力いただいた練習会のスタッフの方にも感謝の気持ちを拍手に込めた。 ありがとうございました。

2021年1月1日更新
           
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