アトミクラブ
RUNNER's四字熟語 その8
一寸光陰(いっすんのこういん)

 ちょっと、ややこしいですか?
一寸は短いこと。 光陰は時間。 「一寸光陰不可軽」(一寸の光陰軽んずべからず)と用いて、「わずかな時間でも軽視してはならない」の意。 その理由は、「少年易老学難成」(少年老い易く学成り難し)だから。
「若いと思っていてもすぐに年老いてしまうものだ。 それに反して学問はなかなか成し遂げがたい。 寸暇を惜しみ努力することだ」。 「だから、少しの時間も大切にせよ」と戒める。 「不可」は、「できない」と訳す「不可能」の用法もあるが、この場合は状況判断を伴う「禁止」の用法。 「少年」は「年が若い」こと。

 さて、ランナーのあなた、
これは、ランナーの私たちが日々実践していることですね。 睡眠時間を割いて朝練習する人、朝夕に通勤ラン・帰宅ランで走る距離を伸ばす人、短い昼休みを削っても集中練習する人、 残業で遅くなっても競技場や公園で走ってから帰る人、一日の締め括りにランナー御用達の銭湯で汗を流して帰宅する人、 みんな寸暇を惜しむように走る時間を作っています。 コツコツ努力して漸く成果に結びつく点、学びと一緒ですね。
市民ランナーは皆、本来の仕事をこなした上で走っています。 走らなければ速くならない、練習しなければ強くならない、ランナー体型は鍛えなければ備わらないことが解っています。 だから、僅かな時間を見つけては走力向上・保持の努力を続けます。
練習無しにフルマラソンを完走することは出来ません。 サブフォー、サブスリーの完走は、弛まぬ練習が有っての成果です。
自らのペースを作るために日頃の練習が不可欠です。 自らの限界を知るためにも練習は不可避です。 日々の積み重ねが大切な点、仕事も一緒ですね。
アトミのメンバー達は、木曜日以外は個別に走る時間を作って練習していますが、 週一日は競い合う仲間を求めて織田フィールドに集まって来ます。
練習開始の午後7時は、サラリーマンにとって若干の無理を余儀なくさせる時間です。 それでも毎回、100名を超えるランナーが集まります。 目的達成のためには練習環境も亦、貪欲に求めなければなりません。


「一寸光陰」の出典…
南宋の時代、朱熹(朱子)の七言絶句「偶成」の起句・承句
少年易老学難成 (少年老い易く学成り難し)
一寸光陰不可軽 (一寸の光陰 軽んずべからず)
未覚池塘春草夢 (未だ覚めず 池塘春草の夢)
階前梧葉已秋聲 (階前の梧葉 已に秋聲)
【参考】
「池塘春草の夢」(ちとうしゅんそうのゆめ)…転句・結句から派生
少年時代の楽しみ。はかなく過ぎ去った願い。
青春時代の夢多き思い。青春のはかない望み。

@時間は待っていてはくれない。だから僅かな時間でも疎かにせずに努力することだ。
A目的達成のためには、少しの時間でも大切にしなくてはならない。

Kang(1)記

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