アトミクラブ
RUNNER's四字熟語 その46
水平思考(すいへいしこう)
Lateral thinking

 ちょっと、ややこしいですか?
1967年頃、イギリスのEdward De Bonoが唱えた思考法で、広告業界を中心に注目された。
問題解決にあたり、既成の伝統的な枠に従って考える「垂直思考(すいちょくしこう)Vertical thinking」 を離れてアイディアを導く発想法。
既成の理論や概念に囚われず、自由に様々に考えを巡らして、より良い手がかりやアイディアを得ようとする方法論で、 非論理的な感覚的思考ながら発想転換による問題解決に有効とされる。
常識と思われていることでも、なぜか・どうしてかを疑い、一見脈絡のないことに結び付けて、 他への応用や転用を探り、当然とされていることを誤りと考えて反証を試み、概念を拡散させ発想を拡張させる手法。
物事の膠着状況を打開し、現状を打破し、革新的展開をもたらすための考え方。
時に、論理的・論証的な思考とはかけ離れた、多分に感覚的・直感的な突飛とも思われるアイディアを生む。

さて、ランナーのあなた、
あなたはどのような走りをしてきましたか。
よく耳にしたことに、「腕を大きく振って走れ」、「もっと膝を上げて走れ」、「踵から着地しろ」、 「練習中の水は我慢しろ」、「扁平足になるから下駄は履くな」、「前傾姿勢で走れ」、「歩幅を広くして走れ」、 「何が何でも前につけ」、「精神的に強くなれ」、「故障は走って治せ」、「ランナーはプールに入るな」などがあります。
どう思いますか。陳腐なものもあります。何をどのように実行してきましたか。 疑いもなく、言われるがままに学び守ってきたとすれば、垂直思考の模範です。 腕振りは、体の前面で縦に大きく振れば身体は反ってしまいます。 側面で大きく振れば身体はローリングしてしまいます。 腕を抱え込まず、背筋を伸ばし背面に引くように意識するなら、足の運びが良くなり前への推進力になります。 手首の角度一つで腕振りは全く変わってきます。
前傾は極端である必要はありません。足を揃えて真っ直ぐ立って、体を前に傾けていくと自然に足が前に出る角度があります。 それを感覚的に捕まえれば十分です。 むしろ、その時に先ず地面に触れるのは踵なのか、足裏全体なのか、土踏まずより前なのかに気付く必要があります。 前傾姿勢がとれていれば踵から着地するはずはありません。 腿を高く上げさえすれば速く走れるのでしょうか。 上に跳ね上がる分、ロスになります。腰の高さが上下せずに、踏み出した脚に身体が乗って進むのが理想なはずです。 むやみに膝を上げなくても、膝下(脛)を少し前へ振り出す感じだけで歩幅が伸びます。 土踏まずと足指の間(中足骨)辺りで着地したら、そのまま蹴るだけでなく、 足指で地面を押すようにすると膝や腰への負担が軽減され、速さを増すことにもなります。
プールは、クールダウンや筋力バランスの調整、故障の際の筋力保持にも有効です。
コペルニクス的転回ほどではなくても、常識と思われる事々を疑ってみることで、 従来概念の枠に囚われない、意外なアイディアが生まれ、意外な展開をもたらすかもしれません。 縦に穴を掘るだけでは行き詰まりを覚えたことでも、そこから一転して横に穴を掘り進めることで、 広がりや新たな手がかりを見出すかもしれません。 ランニングフォームの改善や記録の維持・向上に役立つと良いですね。


問題解決に当たり、従来の枠を離れて、自由に様々な角度から手がかりを探ろうとする考え方。
既成の一般的な手順に依らずに結論を得ようとする考え方。
データや根拠などに依らず自由な視点から問題解決を図る考え方。
結論は一つとは限らない。
⇒物事を多面から直感的に捉えて結論を導く考え方。
 常識を越えた革新・改革の手段ともなりうる。刮目の効果を狙う思考法。
Kang記

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