アトミクラブ
RUNNER's四字熟語 その41
心機一転(しんきいってん)

 ちょっと、ややこしいですか?
「心」は、こころ。「機」は、はたらき。
その事を行うのにちょうど適した機会。
「心機」で、その時々に応じた心の動き、気持ち。心のはずみ。
ある事を契機とする心の働き。考え、知恵。
「心気」も心の状態や気分を言い、時に「心気冴え渡る」こともあるが、 病的に気分がくさくさする「心気病み」、じれったさに泣く「心気泣き」、 心がくさくさする「心気(辛気)くさい」、気を揉んで焦れったく思う「心気を燃やす」、 あれこれ心を労する「心気を砕く」など、用法が限られる。
「心機一転」で、心ががらりと変わること。
ある事をきっかけに気持ちを切り替えること。
ある事を動機として気持ちが切り替わること。考えや心が急に変わること。「心気一転」とは書かない。
「心機一転」は日本発祥の四字熟語か。中国古典にその用例を見ない。
現代中国語では「心情一変」か。
「心机一転」も使われてはいるようだが、熟していないか逆輸語。

 さて、ランナーのあなた、
明けましておめでとうございます。
 アトミクラブは今年で創立30年を迎えます。 時機を得て、心機一転してかからねばならぬほどの素敵な朗報が昨年末に届けられました。 何と、アトミクラブが「ランナーズ賞」に団体として選ばれたのです。
 第25回ランナーズ賞が「ランナーズ2013.1」誌上で発表されました。 ランナーズ賞は一般公募制で、ランニングの普及・発展に貢献した「人」「団体」「大会」に贈られる賞です。 (株)アールビーズおよびそのスポーツ財団によるものとは言え、 日本ランニング界のノーベル賞、アカデミー賞とも目される、市民ランナー憧れの賞です。
 今年は、過去最多62件の推薦があり、その中から厳選されたとのことです。 受賞すべくして選ばれたなどと言う思い上がりは、我らがクラブには相応しくありません。
選考委員には佐々木秀幸・有吉正博・野田晴彦・増田明美・前河洋一・福田六花・下条由紀子の各氏が名を連ねています。
 選考指標には継続性・先進性・アカデミック性・独自性・社会貢献・チャレンジ・話題性・ネットワーク・奉仕精神・人間性の10項目が挙げられています。 これだけでも関門の厳しさが知られます。
11月30日夕刻、恵比寿ガーデンプレイス内のウェスティンホテルで「第25回ランナーズ賞表彰式」が開催されました。アトミクラブからの代表を篠原義雄さんと関田善作さんが務めました。
 選考委員長の講評に続いて、映像による受賞者紹介がありました。10月25日の織田フィールドでの取材を中心に編集されていて、TTを真剣に走り抜く皆さんの姿がしっかり映っていました。
 続いて受賞者の言葉として篠原監督が、
@会員数約450名、
A毎週木曜日夕方に織田フィールドを貸切、
B練習参加者はおよそ130〜150名、
C年齢構成は20代から70代に及ぶ、
D走力グループ毎に同メニューの練習を展開、
Eトラックシーズンはインターバル走を多く、
F冬期はペース走とビルドアップ走を交互に、
G個人練習では困難な練習を主体に、
H創設は29年前となる、
I体育会系クラブとは違う伸び伸びした雰囲気を目指した、
J5000m14分台から25分台まで、
Kそれぞれに適したペースのグループ練習が可能、
Lここ10年ほどは視覚障碍や聴覚障碍のメンバーも加わり、
M年2回の合宿には乳幼児を連れたママさんランナーやパパも参加、
N受賞を機に活動の質をいっそう高めていきたい等、
多くの思いを凝縮して挨拶しました。
 表彰式とレセプションを終えて、坂道のプロムナードを歩むセンター広場からの道すがら、 聖夜・新春を彩るイルミネーションが目を楽しませてくれました。 施された電飾にトウカエデの黄葉が映え、さながらリーフの金メダルを見るようでした。
受賞を機に、アトミクラブのメンバーとしての誇りを胸に、いっそう自覚あるランニング活動を心懸けて参りましょう。 ランニングの素晴らしさを伝え広め、ランニング文化の向上を支えていきたいものです。 アトミクラブは記録至上主義ではありません。上下関係の厳しいクラブでもありません。 社会人の良識に基づき、ランニングを通じて、互いの努力を認め合い、共感し合い、互いに高め合う、 素敵なメンバーたちの大切なクラブとして成長・発展させましょう。
さて、心機一転で今年にかける皆さんの思いとは何ですか。


ある事をきっかけとして気持ちがすっかり切り替わること。
何らかのことを契機に気持ちを全く切り替えること。
気分一新よりは心機一転の方が決然性が強い。

Kang記

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