ちょっと、ややこしいですか?「攻」は、文部科学省による「常用漢字表」の音訓欄には「コウ・せ」が載るのみですが、 「攻」の字訓には「せめる(せむ)」の他に「おさめる(をさむ)」があります。 攻守・攻撃・攻勢・攻防・攻略・拙攻・先攻後攻・遠交近攻などの熟語は「せめる」組ですが、攻玉・攻学・攻究・攻研・攻皮・攻金・専攻などの熟語は「おさめる」組です。 この「おさめる」は、「みがく・とぐ・まなぶ・つくる・なおす・ととのえる」などの語義を持ち、「納」「収」「治」「修」などと区別して用いられています。 熟語の意味を推測する場合などには、音訓表に載った訓以外の字訓を知っているとずいぶん便利です。 「他山の石」は、「攻玉」に用いる石ですから、「たまをおさめる」ための「石」です。
さて、ランナーのあなた、 中国最古の詩集『詩経』の「小雅」〈鶴鳴〉に出る語。 「他山之石可以攻玉(他山の石 以て玉を攻(をさ)むべし。)」による。 「攻」は、「攻玉」で玉を磨くこと、「専攻」で専らに学問・技能などを修め磨くこと。 よその山のつまらない石であっても、それを磨き砂や砥石として用いれば自分の玉(才能・能力)を磨くのに役立つ。 ⇒関わりのない人や、劣った人の言行でも、自分の知識・資質・人格を高めるめに役立てることができる。 ⇒人の誤った言動も、自分の修養の助けにできる。 Kang(1)記 |
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