アトミクラブ
RUNNER's四字熟語 その17
一期一会(いちごいちえ)

 ちょっと、ややこしいですか?
「期」は漢音「キ」、呉音・慣用音「ゴ」。万葉仮名の「期」は「ご」。
 「一期」は、期間の一区切りの意で用いられる場合は「いっき」、一生・生涯の意で用いる場合は「いちご」。
死に直面する場合に「ゴ」と読む場合が多い。
用例は、取り返しがつかない意で使われる「この期(ご)に及んで」、一生の終わりの意で使われる「最期(さいご)」「末期(まつご)」など。
ただし、期間の終わりの意で用いる「末期」は「まっき」。
「会」は漢音「カイ」、呉音「エ」。
「会釈」「会得」「会者定離」は呉音で読むことから仏教に起因すると分かる。
「一期一会」の読みは必ず「いちごいちえ」。
四字熟語としては安土桃山時代の茶道に始まるとされる。
千利休の弟子が著した「山上宗二記」の「茶湯者覚悟十体」に「一期に一度の会」とある。
茶室での態度や心構えとして、生涯で一度の出会いと心得て客を大切にもてなすように教えている。宗二の造語か否かは不明。

 さて、ランナーのあなた、
「一期一会」は茶会だけでなく、走友同士であっても大切にしたいことです。
今回はK氏のマラソンとの出会いに取材してみました。
 マラソンを始めたのは13年前。 医者から成人病予備軍の典型数値だから薬漬けになるのが嫌なら運動しろと言われました。 メタボリック症候群などという言葉は使われていませんでした。
 高校時代から20年維持していた53kgが、肩を傷めて草野球を止めて以後いつの間にか68kgに増えていました。
一人でもできる運動をと思い、5月に家の近くの公園でジョギングを始めました。
次第に距離と走る時間を延伸していき、その年の河口湖マラソンが初フルでした。
号砲から3q通過まで30分の大渋滞を体験、ペース取りも分からぬまま4時間12分のゴールでした。
その後、地元の走友会に誘われて走る仲間ができました。
名刺の要らないおつきあいは新鮮でした。
走る仲間が徐々に増えていきました。「ランナーズ」を読んで李正順さんの店に顔を出しました。
記事を書いた夜久弘氏と時々走るようになりました。< BR>  高橋尚子がシドニーで金メダルの日、田麦山クロスカントリーで宇佐美彰朗先生から第2位のトロフィーを手渡されました。
「ひとよりも一汗多く」の碑の前でした。 その打ち上げで初めてアトミクラブの名を耳にしました。「夢舞いマラソン」の予行にも加わりました。
 2001年元旦、お台場から代々木公園まで、車の通らない都心の道は爽快でした。大島幸夫氏との邂逅です。
「notoとmasumiの伝言板※」が立ち上がって間もない頃、看板娘二人に出会いました。
皇居で多くの走友を得ました。
「夜久弘のランニングの日々」もアップされました。
コムラッズ帰りのnotoさんに「稲荷湯」を教えてもらいました。
夏には霧ヶ峰を中心にビーナスラインを走ることになりました。
織田フィールドには数ヶ月迷ってから足を運びました。
体育会系意識の強いクラブなら願い下げと思っていた私ですが、若いメンバーと肩を並べて練習する年配ランナー達を見て、安心しました。
その日から水曜日は養老の常連になりました。
その頃には体重も56kgに落ち着いていました。
 今は還暦を迎えたK氏、マラソンとの出会いも、一人一人との巡り会いも、練習やレースの機会も、正に「一期一会」の思いの積み重ねとのことです。 25周年に因み、アトミクラブでの記念すべき出会いの数々も取材してあります。改めて紹介しましょう。
 茶の湯では、一生に一度の機会との認識で主客ともに誠意を尽くし合うのが心得とのことです。
アトミクラブでも、普段から一緒に走るランナー同士ですが「一期一会」を心に、お互いの練習努力に敬意を払って走り続けたいですね。


同じ客同士が何度会おうとも、その日の茶会は二度と帰らないもの。
だから、その会を生涯に一度だけと心得て、目配り・心配り万全のもてなしをするようにとの教え。
⇒ 一生の間に一度だけ会うこと。生涯に一度限りであること。
⇒ 人との出会いを大切にすること。一生に一度の貴重な出会い。

Kang(1)記

※「notoとmasum iの伝言板」は能登(高木)晴美さんと飯野真澄さんの伝言板で毎日多彩な人たちの書き込みがありました。
いまは閉じていますが当時はたいへん人気があり1日に300から400のアクセスがありました。

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