アトミクラブ
RUNNER's四字熟語 その13
朝令暮改(ちょうれいぼかい)

 ちょっと、ややこしいですか?
 後漢の班固による歴史書『漢書』「食貨志上」に「賦斂不時、朝令而暮改」とある。
「賦斂(ふれん)時ならず、朝(あした)に令(れい)して暮(くれ)に改む」と訓読。
「賦斂」は租税の割り当てと取り立て。「不時」は時節を得ていないこと。
唐突なこと。
 急な政事(まつりごと)は暴虐に近いとの批難批判で、法則改変の頻繁を嘆き、 決意決定のむやみな変更を揶揄嘲笑する意としても用いる。
 課税命令を朝出して当日夕方には徴収するごとき、 計画性のないぼったくり課税の意では「朝令暮得(ちょうれいぼとく)」とする説がある。

 さて、ランナーのあなた、
 朝、家を出るときは「今日は走るぞ」と心に決めながら、アフター5になると様々な理由が付いて、 仕事を言い訳のお付き合いに予定変更なんてことはありませんか。 個人レベルの朝令暮改は誰しも身に覚えのあることでしょう。
 4月の木曜日は3日以外全て雨にたたられました。 10日などは冷たい雨が降りしきり、織田フィールドは貸切扱いから一般開放に切り替わりました。 インコースは水浸しでした。こんな日でも、午後7時には物好きたちが集まってきました。
 通常、アトミは雨でも練習アリです。予定の1500m×5はとても無理、10000mのビルドアップ走にメニュー変更しました。 例の2000m毎に10秒上げていく練習です。 変更と言っても、これなら朝令暮改の範疇には入りません。
冷雨を突いて走ったアトミメンバー30名。その中には宇佐美先生の姿も。 「変人の集まり」と言いつつ一緒に走っていました。「腕を振れ!」と檄を飛ばしていました。
アフターで、慰労とも本音ともつかない先生の言葉は、 「電車は雨でも動くのだから、今日織田に来て走っているかどうかが大切なんですよ」。
 多くの朝令暮改メンバーにとっては、耳の痛いことでした。17日も雨でしたが、参加者が増えていました。
朝、こうした方が良いよと教えられたランニングフォームを、 その日の夕方にはもう改善して身に付けているようなら、理想的ですね。 「朝令暮改」の原義には合いませんが。 腕振り一つとっても、意識すると走りが違ってきます。 人の身体は良くできています。 腕振りの際、手首の角度まで意識していますか? 意識的な切り替えはしていますか?
 手首がきつく内側に折れていたのでは肘を後ろに振れません。 手首は、肘・腕から拳までまっすぐです。普通、軽く握った拳は、手の甲が垂直に外に向いて振れているはずですが、手首の角度を変えてみるとどうでしょう。 手の甲を下にすると、脇は締まりますが振りづらくなります。 手の甲を上にすると、脇が空いて振りは大きくなりますが上体がロールしがちです。
 手の甲を垂直から45°内転させれば、手の甲が上の時より上体のロールが縮小されます。 どの程度が効果的か、走りやすいか、個人差はありますが、自分で試して使い分けてみたらいかがでしょう。
・手の甲が垂直外向き…
 多くのトラックランナーがコレ。綺麗なランニングフォーム。
・手の甲が45°内転…
 垂直からの切り替えなら、これだけでアクセルを踏んだ効果。
・手の甲が上…
 身体が小さい女性に多い工夫。山道や上り坂のスピード調整等に有効。
・手の甲が下…
 脇は締まっても、走りづらい。ランには不向き。拳法の引き手の構え。
・手首が内折れ…
 走り始めたばかりの女性ジョガーにありがちです。改善が必要です。


朝方出した命令を、その日の夕方には改変してしまうこと。
⇒政令や方針、指示・命令が一定でないこと。一貫性に欠けること。
⇒決意・決心・決定がころころ変わって、全く当てにならないこと。

Kang(1)記

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