アトミクラブ
RUNNER's四字熟語 その12
光陰如矢(こういんやのごとし)

 ちょっと、ややこしいですか?
「光」は日の光、「陰」は月の光の意。昼と夜が繰り返されて月日が経っていくことから、「光陰」は時の流れ、年月、歳月の意で用いられます。
「矢」は中国では古来「箭(や)」字を用いており、普通は「光陰如箭(こういんやのごとし)」か「光陰似箭(こういんやににたり)」が使われています。 「月日が経つのは矢が飛ぶように速やかで、二度と再び帰ってくることはないこと」を譬える熟語です。
同義の五字熟語に「光陰似逝水(こういんゆくみずににたり)」や、「光陰如流水(こういんりゅうすいのごとし)」があります。 さらに儚さを付加すると「光陰夢の如し」となります。
月日が止まることなく過ぎ去っていくことのみの喩えとしては、「光陰に関守(せきもり)無し」や「光陰駐(とどま)らず」があります。
『方丈記』の「行く河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。」や、『奥の細道』の「月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり。」を思い出す人もおいでしょう。

 さて、ランナーのあなた、
市民ランナーですから、仕事と生活を大切にしながら走る時間を作っています。
 あなたが走らなくても誰からも苦情は言われません。 好きで走っている以上、全てが自己責任です。 寸暇を惜しんで練習を重ねるのには相当な目配り・気配りも必要になりますね。
 1月20日の千葉マリン、「サンスポ」(1/29付)の完走者成績を見ると、 公認ハーフの部にアトミのメンバーだけで男女40名以上が出場していました。 女子1時間30分切りを果たしたNMさん、AKさん、YTさん、HMさんらの力走が光ります。 UKさんも達成間近なところまで来ています。皆、光陰を軽んずることなく練習してきた証しです。
 優勝タイムは、男子が1:04:24、女子が1:13:17でした。
 1分ごとの記録を年齢層で見ていくと、男子で30代が登場するのは1時間07分が最初、二番手は1時間09分になります。 40代は1時間12分が、50代は1時間15分が、60代は1時間24分が最初です。 年齢と共にスピードが落ちる事実はそのとおりなのですが、各年齢層で上位を走るランナーたちが、常日頃どれほどの練習をしての成果なのだろうかと思うと、気が遠くなります。
マラソンはフルでもハーフでも、日常の練習と努力の継続が無ければ、そのペースで走ることも完走することもできません。 66歳1:24:48のST氏は60歳を過ぎてもサブスリーで走ったフルマラソン年齢別ランキング1位の常連ですから別格としても、60代の二番手は63歳1:28:51のER氏で侮ることの出来ない速さです。
 還暦目前の59歳は1:27:11のIA氏、1:28:18のKK氏、1:31:21のYE氏の順です。
 女子では30代の登場は1:19:06が最初、40代は1:26:13がトップです。 50代になると52歳1:28:33、55歳1:39:23、56歳1:49:17と間隔が開きます。 60代の完走者はいませんから、58歳1:51:37のHEさんが最高齢ですが、不断の努力があってこそ可能になる実りです。 容易に真似のできないことであると感嘆します。 ともすると、順位とタイムばかりでレース結果を見がちですが、自分がその年齢になった時にそのタイムで走っていられるだろうかとの視点を持って推測するのも、明日の自分の練習に役立つのではないでしょうか。
 若さと素質だけで走っていられる季節はあっという間に過ぎ去ってしまいます。 二度と帰って来ることのない練習時間を大切にして日々のランニングを続けたいものですね。


時の流れは矢が飛ぶように速く過ぎ去って、再び戻ってくることのないものである。
⇒月日の経つのは飛ぶ矢のように早いものだ。
⇒年月は飛ぶ矢のごとく速やかに過ぎ去って、取り返しがつかないものだ。
Kang(1)記

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