アトミクラブ
レガシィを継ぐもの
松田由子(入会2009年)

レガシィを継ぐもの
松田由子 (入会2009年)  アトミクラブ35周年、おめでとうございます。
 この素晴らしいクラブの一員として、このような節目に立ち会え、大変嬉しく思います。
 お恥ずかしながら、寄稿文という機会を借りて、私事を少し。体験参加で練習会に参加したときは、100名超えという規模に驚き、トラックの基本的なルールすらも知らず、ただただ圧倒されるばかり。通い始めの当時は、インターバルの組み分けに入る走力もなく、「ここから一斉スタート」と、最後尾クラスでの参加。
 しかも、当時の私は足が出来ていないにも関わらず、速くなりたいという気持ちばかりが先んじて、半年ほどで膝を痛める始末。
 それでも、休み休みで通い続けるうちに、少しずつスピードも身に付き、数年かけて、最後尾クラスから現在の組み分けまで上がりました。その間、各組の皆さんには、時に可愛がられ、時にけしかけられ(笑)、今の市民ランナーたる私が形作られていきました。
 練習会に通う度に感じるのは、練習とは言え、レースに近い緊張感と、少し非現実的な興奮。決まったコーチが引っ張るわけではなく、会員同士が引っ張り合い、ペースの違う組が周回抜かれなどで重なる折には、接触事故がないよう、皆が気を配り合う。各々が自覚をもって練習に取り組み、意識を高く自立した方ばかりが集まっている、という印象です。そして、走力のあるなしに関わらず、互いを尊敬し尊重し合う会員さんが、とても多いこと。
 でも、通い続けるうちに気づいたのは、元々意識の高い方々ばかりが集まっているだけではなく、通ううちに周囲に感化され学びとり、意識の高い市民ランナーに育っていくのだと、だんだんに気づいていきました。
 私はまだまだ心身ともに未熟ですが、自分なりに最初の頃よりは心も成長出来たのでは?と、ちょっと甘い自己採点をしたくなります(笑)
 先輩会員の方々から感化され、人としてランナーとして成長すること。それはアトミの先輩から後輩に受け継がれてゆく財産、レガシィだと思います。私は先輩会員から、トラック利用のマナーも含め、市民ランナーとしての心得や、練習仲間を尊敬し尊重し合うことを、自分なりに学んできたのではないかと、思っております。
 もし、そうであるならば、多くの会員さんがそうであるように、私もアトミの財産を受け継ぎ後輩に伝える、そんな会員の一人でありたいと思います。
 そうしているうちに、40周年、50周年、さらに発展したクラブを迎えられたらと思うと、この上もなく楽しみです。
 35周年、おめでとうございます。
 これからもよろしくお願いいたします。


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