アトミクラブ
完全燃焼を目指して 秋葉晴彦さん

 アトミクラブ結成15周年おめでとうございます。 入会してまだ一年ちょっとですが、 練習会が楽しみで参加しています。 私は今51歳ですが、40歳の始めに足首を骨折して から10年間はあまり身を入れて練習していませんでしたので、たいへん練習がきつく感 じます。 しかし、 あと2、3年は50歳台の部で頑張って行きたいと思います。

 私は過去にフルマラソンに46回出場していますが、 最初に出場してから10回目まで は収容バスの常連でした。 スタートしてから後先を考えずに突っ走り、折り返しくらいまで は常に先頭集団に付けている、 しかし、 その後すぐにスタミナ切れを起こし30kでバス に乗るというパターンでした。

練習も、1000x5本、400x15本とか、また長い距離は25kぐらいまでというも ので、スタミナ切れも致し方ないはずでした。

しかし徐々に練習方法を変える事で、11回目の信毎マラソンで初の2時間30分台を出し、 40代の始めのケガまでは、走り切る時はかならず2時間30分台で走るようになりました。

 以下に、 第一回佐倉マラソンに優勝し(2時間33分9秒)、その勢いで冬の読売防府 マラソンに出場し、当時の自己新(2時間32分19秒)を出した時の練習内容を紹介します。

これは、 ランナーズのマイ・トレーニングの欄に「完全燃焼を目指して」として掲載された 中から抜粋したものです。 古いので参考にならないと思いますが、 皆さんの今後の練習 に少しでもお役に立てればと思います。

 「MY TRANING」 ランナーズ誌より抜粋

秋葉のトレーニングの特徴を一言でいえば、決まりきったパターンがないということだろう。 月曜日になにをして、火曜日にはこれ、といったものがな いのだ。先のことは考えずに、やれる時にやれるだけのことをするというのが芯に一本通っていて、じつはそれだけなのだ。しかし、そのやれるだけや るという内容はちょっとしたものである。

ひとつ例を引こう。 二年前の防府で自己新記録をだしたときの9月から12月までを見てみる。 レースは12月25日である。  9月の走行距離は502kである。 目立つのを拾っていくと2000mを400でつないで5本(6分30秒平均)でというのがある。 30kのロー ドを2時間7分で走ってる。 1時間50分のクロスカントリー走というのもある。 ジョッグは70分ものが多くて、1k 4分半から5分くらいのペース だという。

 10月には明らかに走り込みをしている。 走行距離は646k。 これはなかなか大したものだ。 9月のトレーニングにひとまわり強度を加えている。 クロスカントリーが3時間になり、日常のジョッグが80分になる。 ロードでも30kを2回、いずれも2時間台の前半で走ってる。 その上に、 10 月の最後には40kロードをもこなしている。 このときのタイムは2時間27分である。 もうちょとでフルマラソンであり、 しかもタイムもなかなか なのである。 このまま走れば、 防府の記録にも迫ろうというものではないか。 11月、 走行距離は522k。 20kレースに二回出ている。 いずれも、1時間7分. 1000mを300でつないで12本、などというのも見 える。 3時間のクロスカントリーも相変わらずである。 全体の強度は10月ほどではない。

 12月、 レースの月である。 走行距離は479k。 3週間前に一日、間を置いて25kを2回やっている。 1時間45分程度。 2週間前には3時 間走を。 このあたりからレースを目指して、 パターンのない秋葉のトレーニングにもパターンらしきものが見えてくる。 十日前に20kのロード を1時間10分で走る。 折り返し点までの感じをここでつかむ。 一週間前には30kのロードを2時間8分ほどで走る。 秋葉にとってはゆっくり としたペースである。 長い距離の仕上げである。 ここで調整を仕上げ、体調をゆっくりと見るのだ。 それからレースまでは、ほとんどがジョッ グだけで、毎日10kほど走る。 前日は30分のジョッグだけで終わる。

 こうして秋葉は自己新記録をだしたのだが,全体としてみるとそうとうハードな距離走と、時間走をこなしているといっていい。 しかし、 秋葉 自身はじつはそれらのあいだをつないでいるジョッグが効果的なのではないかと考えている。ジョッグのスピードはキロ4分半から5分であり、 そ れを70から80分ほどこなす。

ときにはこういったジョッグだけの日が三日も続くことがある。 そこには気ままさが漂っているのだが、 体調を整 えるための緩衝剤として思わぬ効果を上げているようにも見える。


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